剛腕が再び日本球界でどんな姿を示すのか(C)Getty Images 元阪神の剛腕、藤浪晋太郎のDeNA合流が秒読みとな…

剛腕が再び日本球界でどんな姿を示すのか(C)Getty Images

 元阪神の剛腕、藤浪晋太郎のDeNA合流が秒読みとなった。

 6月中旬にマリナーズ傘下3Aタコマを自由契約となった藤浪は、昨年日本一となったDeNAが獲得準備を進めていたが、本人もNPB復帰の意思を固めたと伝えられている。

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 190センチを超える高身長から繰り出される最速165キロの角度あるフォーシーム、カットボール、スライダー、フォークと多彩な変化球も持ち、先発、救援の経験も持ちあわせている剛腕は果たしてチームに合流すれば、どんな起用となるのか。

 恵まれた体格から投じられる剛速球、潜在能力はピカイチとされながら、近年の課題とされているのは制球難にもある。

 大阪桐蔭からドラフト1位で阪神に入団。ルーキーイヤーから先発として3年連続2桁勝利をあげるなど、生え抜きエースと期待された右腕の歯車が狂い始めたのは、入団4年目以降とされる。フォーム改造などを摸索している内に段々と悩みが深くなっていたことも伝えられた。

 荒れ球も持ち味と開き直れれば良かったかもしれない。ただ球界OBが口を揃えて認めるように「優しい子」と本来穏やかな性格の剛腕が当ててはいけないと気にするあまり、さらに制球を乱すという悪循環も背景には指摘されている。

 そんな藤浪のNPB復帰、果たして再生できるかに関しては様々な考察の声が上がっている。

 楽天監督や西武、巨人でもコーチを歴任した大久保博元氏は自身のYouTubeで藤浪について言及。制球難に至った理由に関しては、阪神時代に厳しく内角を突くように言われたりなどもあったのではないかとしながら、「藤浪、見たいよね」と再びの剛腕が活躍する姿を願っていた。

 またDeNA球団OBの高木豊氏も同球団に関してはコーチ含め、「寄り添ってくれる球団」と表現。IT企業らしく、動作解析などの機器も豊富とあって、「色々な方法から捉え、数値で出されると思う」と課題克服のヒントは必ず見つかるはずと、自身のYouTubeで言及。「(制球難を)武器だと思えるようになれば、勝てるピッチャーになる」と課題の制球難もしっかり受け止めて、前に進めるようになれば勝てる投手になれると太鼓判。実際に獲得に動いた球団フロントも藤浪の制球難に関して、AIなどを活用して、克服への道筋がつけられるという見込みも示している。

 荒れ球が顕著となった時期の藤浪に対しては、2019年のオープン戦で中日が左打者を9人並べたことも話題を呼んだ。3年ぶりに日本球界に復帰する剛腕と対戦するチームがどう立ち向かっていくのかも注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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