愛媛県勢同士のFC今治と愛媛FCが対戦する「伊予決戦」が明治安田J2で12日、今治市のアシックス里山スタジアムであり、…

 愛媛県勢同士のFC今治と愛媛FCが対戦する「伊予決戦」が明治安田J2で12日、今治市のアシックス里山スタジアムであり、今治が1―0で勝った。エースの巧みな一撃で、9試合ぶりの白星を挙げた。

 今治は後半40分、相手陣中央でマルクス・ヴィニシウス選手がルーズボールを奪うと、ドリブルした後、ペナルティーエリアの外から左足で無回転シュート。ゴールキーパー正面だったが、ボールはキーパーをすり抜けてゴールラインを越えた。

 リーグ4位タイの今季9得点目。ヴィニシウス選手は「気持ちで入れた」。得点前には、オーバーヘッドキックで前線へスルーパスを供給して、スタジアムを沸かせた。

 今治はリードした後、ボールを保持しても攻めない「時間稼ぎ」をする執念も見せた。倉石圭二監督は「気持ちで最後まで粘り強く戦えたことが勝因」。順位は20チーム中10位となった。

 一方、愛媛は4月下旬から最下位が続く。愛媛の青野慎也監督は「俺たちは下手くそ。トレーニングしかない」と、試合後に選手たちを鼓舞したと明かし、「顔を上げて立ち上がってくれると思っている」と話した。

 この試合については、ホームで山形に1―3で敗れた前節より「球際や走力は改善された」とする一方、「奪ったボールを簡単に相手に渡してしまった」と話した。(中川壮)