<全国高校野球東東京大会:日大一10―7青山>◇14日◇3回戦◇明治神宮野球場 日大一の大崎 竜之介内野手(1年)が9回…

<全国高校野球東東京大会:日大一10―7青山>◇14日◇3回戦◇明治神宮野球場

 日大一の大崎 竜之介内野手(1年)が9回5点差を追い着く適時打を放った。2死満塁の場面、カウント2-2と追い込まれながらも「無意識にバットが出た」と真っすぐをはじき返し、しぶとくセンターへ運んだ。「もっと野球がしたいという気持ちが上回って、あの打席で結果が出たと思う」。その後にチームは逆転。劇的勝利に大きく貢献した。

 「最後のアウトになりたくなかった。先輩たちの夏を終わらせたくなかった」

 春夏合わせて甲子園10度の出場実績を誇るかつての強豪校も、今春はブロック大会で9人からのスタートだった。大崎自身も日大一中から進学し、一時は硬式野球を継続するか悩んでいたというが、「先輩たちのやる気や環境を見てここでやりたいと思った」と入部を決意。わずか3カ月で新たな力がチームを救った。

 奇しくもこの日は大崎の16歳の誕生日だった。同点打を含む3安打と自らを祝う活躍に「あの場面で自分にまわってきたのも、全て野球の神様が見てくれたおかげ。感無量です」とはにかんだ。古豪・日大一の復活へ。この先も期待を背負って立つ1年生の活躍に注目したい。