長崎・壱岐島の小さな公立校が、春のセンバツで21世紀枠出場を果たし、夏に向けて新たな夢を追う──そんな物語を追いかけた。…

長崎・壱岐島の小さな公立校が、春のセンバツで21世紀枠出場を果たし、夏に向けて新たな夢を追う──そんな物語を追いかけた。

離島では練習試合一つを取っても、フェリー移動が日常。秋季長崎大会で準優勝、初の九州大会でもベスト8に入り、壱岐高校はその実績を評価されセンバツ切符を掴んだ。

選手・マネージャー25人全員が壱岐島の出身。中学時代からともにプレーしてきた仲間たちが、進路を選ぶ時期に改めて顔を揃え、語り合ったという。

「自分たちの代は九州選抜大会や全国を経験している。この代が全員集まったら甲子園に行ける。壱岐高校に残って甲子園に行こう、とみんなで話し合って決めた」

そう語るのは主将・浦上脩吾。強豪校からの誘いもあった中で、地元に残ることを選んだ理由は、実力への自信と仲間への信頼、そして島への想いだった。

センバツ初戦は東洋大姫路が相手。序盤に2点を先制するも、終盤に逆転を許し2-7で敗退。だが、初の甲子園出場に島中が沸いた。島から駆けつけた応援団が、試合後も惜しみない拍手を送った。

再び甲子園の舞台へ、壱岐高校の夏へのリベンジに目が離せない。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部