女子プロゴルフツアー終盤戦、それぞれの思惑(3)有村智恵(29歳)1987年11月22日生まれ。熊本県出身。今季出場26試合、最高位9位タイ。賞金ランキング58位(獲得賞金1696万8522円)。※10月21日現在(以下同)「あまり目標…

女子プロゴルフツアー終盤戦、それぞれの思惑(3)

有村智恵(29歳)
1987年11月22日生まれ。熊本県出身。今季出場26試合、最高位9位タイ。
賞金ランキング58位(獲得賞金1696万8522円)。※10月21日現在(以下同)

「あまり目標というものを立てていなかったので、こんな感じになるかな、とは思っていました。今の成績は予想どおりではあります。正直、そんなに簡単ではないと思っていたから、現状の結果についても、それほどびっくりはしていないです。それでも、優勝をしたり、もっと上に行きたいという欲望もありましたから、その欲望よりは低い(成績)ですね。

 試合が終わって、自分の順位を見てへこむことはあるんですけど、今の調子では『この位置なんだな』という感じでいます。昨年、一昨年よりはだいぶよくなっているんだけど、『ここなんだ』と。でも、自分の中ではいい感触を得ている部分もあります。一日、いいゴルフができたりすれば、それをプラスに感じてやっています。歯がゆさも感じていますけど、やるしかないですから。

 課題としては、自分で自分を邪魔している部分がすごくあること。優勝争いとか、上に行けそうなときに、どうしても頭の中で結果のことがよぎって、目の前の一打に向き合えないことがたくさんあった。それで、自分がどんどん小さくなってしまいましたね。だから、結果に対してではなく、目の前の一打に対して集中できるようにしていきたいです。そうすれば、自ずと結果はついてくるのかな、と思っています」

原江里菜(29歳)
1987年11月7日生まれ。愛知県出身。今季出場29試合、最高位5位タイ。
賞金ランキング65位(獲得賞金1361万4904円)。

「シーズン前半はスイングが不安定だったんですけど、ここ最近はすごくいい感じになってきています。それが、スコアにつながってくれればいいなって思っています。

 前半はそういったスイングの問題だけだった。それが修正できて、ここ何試合かで、やっとメンタルとか、マネジメントとか、そういうところまで手をつけられるようになりました。だからこれから、そうしたことを総合的にやっていけば、(シード権獲得も)大丈夫だと思っています」

川﨑志穂(21歳)
1996年5月9日生まれ。千葉県出身。今季出場29試合、最高位24位タイ。
賞金ランキング108位(獲得賞金235万8000円)。

「(初めてのツアーフル参戦となる)今季、シーズンの最初の頃よりは、少しは上達したかな、と感じるときはあります。課題は、やはりショートゲームです。いくらドライバーで飛ばしても、その先でしっかりまとめられなかったら、スコアにならないので。

 特に自分の課題はグリーン周りですね。一緒に回っている先輩方は、どんな状況からでも寄せてくるし、寄せ切れなかったとしても(パーを)拾っていきます。そこの違いは大きいかな、と思います。

 結果を残せるなら残したいですけど、今後はQT(クォリファイングトーナメント)もありますから、自分の課題をしっかりと見つめ直して、それまでの間に修正できる部分は直していければと思っています」

福田真未(25歳)
1992年6月15日生まれ。福岡県出身。今季出場30試合、最高位5位タイ。
賞金ランキング56位(獲得賞金1723万7466円)。

「前半戦はショットが大変なことになっていて、ゴルフになっていない状態だったんです。それが後半に入って、思い切り振れるようになって、ショットもよくなってきました。早く優勝争いができるようになりたいです。

 ショットがよくなかったのは、勘違いしたまま練習をしていた部分がありました。カット目に打ってボールを止めたいという考えでやっていたんですが、フェースが被って左に引っ張り込んでいるだけだったんです。それで、出球から左に飛んでいってしまうことが多くて、それが嫌で右に押し出してしまうことも多かったんですね。

 それを、夏のオープンウィークのときに『このままじゃいけない』と思って、当初目指していた打ち方よりも、右に出すイメージで(スイングを)解放する感じで打っていったら、よくなってきました。これから、巻き返していきたいですね」

一ノ瀬優希(29歳)
1988年10月5日生まれ。熊本県出身。今季出場27試合、最高位6位タイ。
賞金ランキング73位(獲得賞金1064万6742円)。

「調子はよくなってきているので、これからが楽しみです。前半戦はケガがあって、厳しかったですね。手とお尻をやっちゃったんです。それで、試合も4試合ほど休まなければいけなかった。その間は、治療に専念していて、練習もほとんどできなかったので、きつかったですね。練習ができるようになってからも、体をうまく動かせないというのが、本当にきつかった。球を打つときも、ずっとテーピングを巻いてやっていましたから。

 ケガの状態が落ち着いたのは、8月の終わりぐらい。結果的にはケガのせいで成績がよくなかったですけど、今は回復していますから、本当に今後が楽しみ。あとは、自分のゴルフができれば、と思っています」

竹内美雪(21歳)
1995年12月7日生まれ。兵庫県出身。今季出場31試合、最高位19位タイ。
賞金ランキング82位(獲得賞金688万8171円)。

「(初のツアーフル参戦の)今季、初めてのことが多かったので、すごくいい経験になっています。体力的な部分でも『こういうふうにしていくんだな』ということをたくさん学んでいます。その結果、このオフには『こうしたほうがいい』という具体的な目標ができました。ですから、終盤戦でも来年につなげるために、悔いのないようにプレーしていきたいです。

 残り試合は少ないですけど、(賞金シード獲得が)1%の可能性が残っている限り、最後まで諦めずにがんばろうという気持ちでいます。それが実現できなかったとしても、今年経験できたことを生かして、残りの試合やQTに臨んでいきたい。

 自分はショットメーカーだと思っているので、(ファンの方々には)そういう面を生かした淡々としたゴルフを見ていただけたらな、と思っています。そして、少しでもいい成績を残して、多くの方々に注目してもらって、スポンサーさんなどに少しでも恩返しができるようにがんばっていきたいです」

斎藤愛璃(27歳)
1989年12月6日生まれ。神奈川県出身。今季出場8試合、最高位49位タイ。
賞金ランキング158位(獲得賞金34万4000円)。

「今年は、当初思っていたよりも試合に出ることができました。そこでは、来年のツアーにフル参戦するために、『どうやって自分を上げていくか』ということを目標として、技術から体力までいろいろな面で挑戦すべきことはやってきました。試合で結果を残すことはできませんでしたけど、以前よりはよくなってきています。QTに向けて、だいぶいい状態になってきていると思います。

 現状の課題は、日によってショットの調子が変わってしまうこと。安定感がないんですよね。それは、やはり基本ができていないから。連戦になったりすると、どうしても自分の振りやすいスイングになってしまうので、基本のスイングをしっかりと固めていきたいです。そこを改めてやって、あとはQTに向けてがんばっていきたいです」

藤田光里(23歳)
1994年9月26日生まれ。北海道出身。今季出場30試合、最高位24位タイ。
賞金ランキング84位(獲得賞金662万5857円)。

「今はもう、笑顔で最後まで走り切ることしか考えていません。アンダーで回ること、ひとつでもスコアを落とさないようにして、ボギーを打たないことが今の目標です。

 髪を短くしたのは、くせ毛で縮毛矯正とかしていて、それで髪の毛が傷んでいたので、もう切っちゃいました。ここまで短くしたのは、小学校2年生以来です。ちょっと寂しいです。今一番欲しいのは、髪です(笑)。

(ファンの方々には)成績にかかわらず、今は楽しそうにプレーしているところを見てもらいたいです。実際、今までで一番楽しいです。(プレーの)いい、悪いがはっきりしていますから。これまでは、いい、悪いが微妙な感じだったんですが、今はすごくはっきりしている分、課題も見つけやすくなりました」


有村智恵、原江里菜、藤田光里…。崖っぷち美女ゴルファーの逆襲宣言