(13日、第107回全国高校野球選手権岐阜大会1回戦 大垣西10―5大垣商) 4回目の甲子園を目指す大垣商は、4校のみ…
(13日、第107回全国高校野球選手権岐阜大会1回戦 大垣西10―5大垣商)
4回目の甲子園を目指す大垣商は、4校のみに与えられた第1シードでの出場だ。「左右のダブルエース」と呼ばれる北村拓哉(3年)、久保田波男(3年)両投手を擁し、春の県大会4強。地元・大垣市北公園野球場はスタンドいっぱいの大応援団が詰め掛けた。
だが、知らず知らずのうちに重圧がかかっていたのかもしれない。
先発は背番号1の北村投手。初回、一死から二塁打を打たれる。さらに三塁打と安打を浴び、あっという間に2点を失った。「球が走っていなかった。甘い直球で簡単に失点してしまった」
その後も安打を許し、四回途中で降板。「自分が崩れても後ろに波男がいる。全部託したという思いでした」
リリーフした久保田投手だが、五回に捕まる。長短3安打を許し3失点。七回にも2失点し八回にマウンドを降りた。
北村投手は「(第1シードで)このブロックでは王者。勝たなければいけないというプレッシャーがありました」、久保田投手は「思ったように球がいかなかった。(プレッシャーは)ありましたが、それでも自分の力を発揮できなかったのが悔しい」と振り返る。
昨秋の県大会は久保田投手が背番号1、春の県大会からは北村投手が背番号1を付けた。背番号10になった久保田投手は「悔しかったですが、抑えるべき所を抑えてくれる北村が上。認めています」と語る。
追われる立場で迎えた夏。目標は春に逃した優勝を掲げた。2人は「両エースと言われているし、しっかりしないとな」と励まし合ってきた。だが思いは届かなかった。
有賀竜也監督は「北村は回を追うごとに緊張が解けていい投球になっていったが、相手の打線に合ってしまっていた。攻撃の好機を潰して悪い流れの中で久保田に投げさせ、申し訳ない継投だった」と振り返った。
最後に登板した伊藤玲慮(れお)投手(3年)も含めた3投手には「高校野球はこれで終わるが、野球人生はこれから。もう一つ上のレベルで挑戦してもらいたい」とねぎらった。
試合後、大垣商の多くの選手が泣き崩れた。
「予想もしていない展開でした。悪い流れを作って波男に交代してしまい、ごめんと謝りたいです」。北村投手の涙は止まらなかった。(高原敦)