(13日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会2回戦 日南振徳6―4都城商) 粘り合いの一戦の土壇場での判断が、逆転サ…

 (13日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会2回戦 日南振徳6―4都城商)

 粘り合いの一戦の土壇場での判断が、逆転サヨナラ本塁打を生んだ。日南振徳の3番・瀬戸山琉斗選手(3年)は1点を追う九回裏2死一、三塁で打席へ向かった。

 都城商の宮山慶輝投手(3年)の内角低めの初球を見て、バットを少し短く握り直した。「めっちゃいい球だったので、大きいの(長打)は捨てた」。そして念じた。「ライト前、ライト前……」。同点にさえすれば、この日四回に本塁打を放った4番の徳井忠智選手(3年)が後ろにいるから。

 変化球は何とかファウルにし、7球目の直球を振り抜いた。確信はなくて全力で走ったが、一塁を踏む直前に打球がスタンドに入るのがわかり、右手を突き上げた。

 昨夏は初戦で1点差で敗れ、自身の最後の打席は見逃し三振。その悔しさをバネに、練習の後も自宅でバットを振り込んできた。

 次の相手は第1シードの日南学園。「相手の3番、4番打者に負けていないと思っているので、試合で証明したい」(奥正光)