アックマン氏の行動が物議をかもしている(C)Getty Images 米著名投資家、ビル・アックマン氏の挑戦が物議を醸し…

アックマン氏の行動が物議をかもしている(C)Getty Images
米著名投資家、ビル・アックマン氏の挑戦が物議を醸している。
現地時間7月9日(日本時間10日)、米ロードアイランド州ニューポートで開催の男子テニスツアー下部大会「ホール・オブ・フェイム・オープン」はダブルス1回戦を実施し、ワイルドカード(主催者推薦)で出場のアックマン氏/ジャック・ソック氏(ともにアメリカ)がオマー・ジャシカ/バーナード・トミック(ともにオーストラリア)と対戦。1-6、5-7で敗れた。
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テニス界に波紋を広げているのは、アマチュアで59歳のアックマン氏が引退していたソック氏とペアを組み、公式戦に出場したという異例の出来事だ。試合後、男子元世界1位のアンディ・ロディック氏(アメリカ)は、自身のポッドキャスト『Quick Served』を更新すると、「今まで観た中で最もひどい茶番だ」と痛烈に批判している。
さらに番組内では、「選手たちがランキングを上げたり、生計を立てたりするための大会だ」と前置きし、「コート上で全力を尽くしていたのは一人(アックマン氏)だけ」とレベルの違いを指摘。「チャレンジャー大会(下部大会)のスポンサー探しが大変なのもわかるが、これはホール・オブ・フェイムに相応しくない」と大会側の判断に疑問を呈していた。
また、テニス界でロディック氏の他に反応を示しているのは、女子元世界1位のマルチナ・ナブラチロワ氏(アメリカ)。「良く言ったとしても非常に不適切で、品位に欠けるものだ」と厳しく非難した米スポーツジャーナリスト、ジョン・ウェルトハイム氏のX投稿を引用し、「どうやらワイルドカードは買えるらしい」と呆れたように呟いている。
選手の権利保護や待遇改善を目指すプロテニス選手協会(PTPA)に資金援助もしているアックマン氏だが、今回の大会参戦に対しては、他選手の出場機会を奪ったという反発の声も少なくない。今後、テニス界全体でこの問題に関する議論は深まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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