<第107回全国高等学校野球選手権和歌山大会:耐久4-2紀央館>◇12日◇2回戦◇紀三井寺公園野球場 昨春の甲子園に出場…

<第107回全国高等学校野球選手権和歌山大会:耐久4-2紀央館>◇12日◇2回戦◇紀三井寺公園野球場

 昨春の甲子園に出場した耐久が初戦突破。背番号17を背負った公式戦初登板の中村 綱二朗投手(2年)が8安打4四球2奪三振の自責点1で完投した。

 耐久は140キロの速球を投げる野﨑 健友投手(2年)が春季大会後に右の肋骨を骨折。夏に向けて代わりの投手を模索する中で白羽の矢が立ったのが中村だった。

 中村は横手投げから100キロ台のストレートに80キロ台のカーブとチェンジアップを投げ込む左腕。元々は上手投げだったが、思うように結果が出せず、高校入学直後に今の投球スタイルになったそうだ。

 先発を告げられたのは当日の朝。「めちゃくちゃ緊張しました」と言いながらも「いつも通りのピッチングができました」と快調な投球を見せた。

 緩いボールに紀央館の打者がなかなか対応できず、フライアウトの山を築く。毎回のように走者を出すものの、粘りの投球で5回まで0を並べた。

 4対0とリードして迎えた6回裏には2失策から一死満塁のピンチを作り、押し出しで1点を与えたが、続くピンチを連続で内野フライに打ち取り、最少失点で切り抜ける。7回裏にも1失点したものの、複数失点は許さなかった。

 最後まで自分の投球を貫いた中村は最後の打者を捕邪飛に打ち取り、ガッツポーズ。粘り勝った耐久が追い上げる紀央館を振り切った。

 「大会に出ること自体が初めてだったものですから、こちらとしては不安でしたが、本人はしっかり気持ちを持ってやってくれました」と中村の投球を評価した井原 正善監督。エースの穴を埋める見事な投球だった。

 野﨑も実戦から離れている不安こそあるが、背番号18でベンチ入りしており、投げられる状態にあるという。新たな投手の柱ができた耐久が優勝した一昨年秋のように旋風を巻き起こすかもしれない。