<第107回全国高等学校野球選手権和歌山大会:田辺9-6近大新宮>◇11日◇1回戦◇紀三井寺公園野球場 昨春の甲子園に2…

<第107回全国高等学校野球選手権和歌山大会:田辺9-6近大新宮>◇11日◇1回戦◇紀三井寺公園野球場

 昨春の甲子園に21世紀枠で出場した田辺が初戦突破。「9点取るよ」と前日に田中 格監督が選手に発破をかけた通りの結果となった。

 勝利に貢献した選手の一人が田中監督の長男である3番二塁の田中 大心内野手(2年)。3打数2安打2四死球2打点の活躍を見せた。

 1点を先制された直後の1回裏は無死一、二塁から四球を選んで出塁。その後、田辺は一死満塁から5番・鳥山 凌佑外野手(3年)の右前2点適時打で逆転に成功すると、さらに内野ゴロの間に1点を加えて試合を優位に進めた。

 2回裏には二死一、二塁と追加点のチャンスで田中に2度目の打席が回る。「甘めに入った球をコンパクトに打ったら、しっかりと間に飛んで行きました」と右中間を破る2点適時三塁打を放ち、大きな追加点を挙げた。

 さらに田中は4回裏の第3打席でも無死から左前安打で出塁。二死三塁から6番・尾﨑 大晟内野手(3年)の一塁強襲の適時内野安打で生還した。

 7回裏には両足を攣って途中交代となったが、「元気を出して、チームを盛り上げられるところが持ち味」と話すようにベンチからチームを鼓舞。昨夏準優勝との厳しい試合をものにした。

 入学直前に出場したセンバツは内野席から観戦。進学先を決める際、親子鷹は特に意識していなかったそうだが、「みんなで行こうぜ」と地元の仲間に声をかけて、田辺に進学した。

 6回裏に決勝の2点適時打を放ち、田中と二遊間を組む尾﨑は「いつも元気で勝負強いです」と田中について語っており、チームに欠かせない存在となっている。

 つながりのある打線で夏の甲子園を目指す田辺。2回戦でも打ち勝つ野球を展開できるか。