(12日、第107回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 山村学園34―0児玉・寄居城北・深谷・桶川西・上尾橘) 大敗のあと…

(12日、第107回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 山村学園34―0児玉・寄居城北・深谷・桶川西・上尾橘)

 大敗のあと、寄居城北の斉藤春太選手(3年)は笑顔で、迷わずに言った。

 「楽しかった」

 また、強豪とやれるなんて。2年前の夏、その年の優勝校・浦和学院と当たった。

 二塁手としてゴロをさばき、アウトに。ガッツポーズで遊撃手の先輩にアピールすると、笑顔で返してくれた。チームで戦う野球の楽しさを知った。

 斉藤選手が3年生の代は連合チームに。しかも同学年の部員は自分1人だけ。チームをまとめるのに相談できる人もいない。辞めたいと何度も思ったが、「浦学戦」の楽しさが忘れられなかった。

 高校野球人生に悔いはない。野球が好きだから大学でも続ける。欲を言えば、「次は単独で出られたらいいな」。(折井茉瑚)