(12日、第107回全国高校野球選手権南北海道大会1回戦 函館大谷5―12北照 7回コールド) 試合開始直後。函館大谷の…
(12日、第107回全国高校野球選手権南北海道大会1回戦 函館大谷5―12北照 7回コールド)
試合開始直後。函館大谷の先頭打者・渡辺星大選手(3年)の打球は左中間に抜けた。三塁上で「よっしゃー」と叫び、両手を大きく掲げた。
感情を表に出すタイプではない。自分の役割は四球や単打で塁に出たり、犠打で走者を進めたり。「裏方」を自負していた。
この日は違った。「普段静かな自分が気持ちを表に出せば、仲間にも『どんどん続け』と思ってもらえるかも」と考えた。チームは勢いづき、序盤の主導権を握った。
逆転負けに悔いはある。しかし、試合後に気づいた。今までは点差が開くと落ち込んでしまうことの多かったチームが、最後まで笑顔で声を出し続けていた。「気持ちが伝わった。みんなで一つになれた」。チームへの感謝とともに、抑えていた涙があふれた。(太田悠斗)