(12日、第107回全国高校野球選手権福岡大会3回戦 大牟田3―5修猷館) 修猷館が2点をリードして迎えた九回表、2死…
(12日、第107回全国高校野球選手権福岡大会3回戦 大牟田3―5修猷館)
修猷館が2点をリードして迎えた九回表、2死二塁。林歩投手(3年)は「この打者で、絶対に試合を終わらせる」。最後の打者をこの日13個目の三振に仕留め、ゲームセット。四回に3点を奪われ一時は逆転される苦しい展開だったが、「自分たちなら大丈夫」と9回を投げ切った。波多江憲治監督は「120点満点のピッチングだった」とたたえた。
1895年創部の修猷館野球部は今年、130周年を迎えた。ただ、春夏含め、甲子園の土を踏んだことは一度もない。そこで悲願に向けて、野球部の卒業生らが動いた。5月末から練習環境を充実させようとクラウドファンディングを始めたのだ。
文武両道を目指す修猷館は、平日の練習時間は約2時間と限られる。1981年卒でまとめ役の下川達史さん(63)は「短い練習時間でも甲子園に出場できるよう、環境を整える後押しをしたい」と語る。集まったお金はピッチングマシンや防球ネットなどの整備にあてたいという。
下川さんはこの日スタンドで試合を見守った。試合後、「まずは一安心。一戦ずつ悔いなく戦ってほしい」とエールを送った。林投手は「卒業生の方々には感謝の気持ちでいっぱい。今まで届かなかった甲子園に自分たちが行って、恩返しをしたい」と語った。(山本達洋)