(11日、第107回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 松山2―1所沢西) 所沢西の渡辺優仁選手は、本来は二塁手だが、投手…
(11日、第107回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 松山2―1所沢西)
所沢西の渡辺優仁選手は、本来は二塁手だが、投手も外野もこなせる。佐藤大輔監督が「困った時の渡辺頼み」と信頼を寄せる中心選手だった。しかし、5月の練習試合で右ひざ靱帯(じんたい)を断裂した。
一時はふさぎ込んでいたという。だが、誰よりも努力してきた渡辺選手へのチームの信頼は絶大だった。仲間に励まされ、リハビリを重ね、軽くなら走れるようになり、背番号10でベンチ入りした。
1点を追う九回1死、代打で渡辺選手が左打席へ。だが、フルカウントから見逃し三振。天を仰いだ。「絶対に出ようと思って……それなのに……」
佐藤監督は言った。「思い出作りの代打じゃない。本気で勝ちにいった『渡辺頼み』でした。チーム全員、同じ思いのはずです」。泣き崩れる渡辺選手の肩に、仲間たちが手を添えていた。(抜井規泰)