(11日、第107回全国高校野球選手権千葉大会2回戦 成東12―0市川昴=5回コールド) 市川昴の主将で捕手の村田優斗(…

(11日、第107回全国高校野球選手権千葉大会2回戦 成東12―0市川昴=5回コールド)

 市川昴の主将で捕手の村田優斗(3年)は、制球が定まらない投手陣のため、何度もマウンドに足を運んだ。ホームベース上でバウンドする球を体で受け止め続けたのは、唯一の3年生としての意地だった。

 入部時に数人いた同級生は、2年秋の現体制になる前に全員辞めた。「自分もやめようか」。悩んだ時期もあったが、踏みとどまったのは、頼りにしてくれる後輩たちがいたからだ。

 体でボールを止めるブロッキング技術も、エースの関根壮志(2年)らが不安なく投げられるよう、昨秋からひたすら練習を重ねてきた。

 この日、3人の投手から108球を受けきった。「やってきた成果を少しは出せた。野球を続けてきてよかった」と笑顔を見せた。=浦安(若井琢水)