（11日、第107回全国高校野球選手権熊本大会2回戦 熊本国府5―0鎮西） 仲間からの呼び名は「外野の元気印」。大きな声…
（11日、第107回全国高校野球選手権熊本大会2回戦 熊本国府5―0鎮西）
仲間からの呼び名は「外野の元気印」。大きな声で明るくチームを盛り上げる。鎮西の9番打者、塚本将人選手（3年）が気迫あふれるプレーで昨春の選抜代表の熊本国府に挑んだ。
三回表、先頭打者が中前打で出塁し、1死後に打席に立った塚本選手。「狙っていた」という内角の直球をとらえると左中間への二塁打に。1死二、三塁の好機をつくりだす。
三塁走者は次打者の遊ゴロで本塁をねらうがアウト。「よし、自分が決めてやる」。三進した塚本選手は投手が一塁へ牽制（けんせい）球を投げた隙を突き、果敢に本塁へ。激しく交錯するクロスプレーになったが、惜しくも刺された。
普段は右翼を守るが、ほかの選手の不調でこの日は中堅に。「肩の強さと足に自信がある。どこでも守ってチームを盛り上げたかった」
追い詰められた八回表の打席で、詰まったゴロに猛ダッシュ。一塁に頭からスライディングして内野安打をもぎ取った。逆転の糸口にしようとチームは沸いたが、続かなかった。
「いい打撃ができた。でも足と肩も使いたかった」。満足と悔しさが入り交じる表情で振り返った。（伊藤隆太郎）
