◇女子メジャー第4戦◇アムンディ エビアン選手権 初日(10日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6504yd(パー…
◇女子メジャー第4戦◇アムンディ エビアン選手権 初日(10日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6504yd(パー71)
午前7時、10番のトップスタートに入った吉田優利は朝イチのティショットを左の木に当てた。ボギー先行となったが、結局ラフに入れたのはこのホールだけ。フェアウェイキープ率92.31%(12/13)はフィールド1位タイ、パーオン率83.33%(15/18)は同9位タイと出色のスタッツを記録した。
ショットの状態について、「今年一番いいと思います」と歯切れよく言える。「ビックリするような球が出ないかなっていうイメージ。自分の想定内のミスで収まるようになっているし、身体の感覚的にも『右行ったな』『左行ったな』というのが合ってきている」
許容範囲に収まるボールが増えれば、スコアメークはしやすくなる。だからこそ、「池一発だけかな」と前半16番(パー3)がちょっと悔しい。126ydと短いながら、縦長のグリーン手前側にピンが切られるロケーション。ショートアイアンのティショットで手前を横断するクリーク(小川)に落とした。クリーク越えとなるラフからのアプローチを寄せるのは至難の業。ダブルボギーで一時は2オーバーに後退した。
それでも、上がり3ホールで2バーディ。最終9番(パー5)は花道からの3打目をあえて転がさず、手前のマウンドを越えるキャリーを出してバーディ締めにつなげた。「いつもなら、ああいうのはだいたい転がしていくんですけど、全部(傾斜を)越しておきたくて。奥からのパットの方が絶対簡単だと思った」とうなずく。
5大メジャーのうち、「シェブロン選手権」とともに毎年同じコースで開催される本大会には初出場。戦いながら情報を集めていく形になる。「基本、私はスタートダッシュが良くないタイプ。きょうも前半の9ホールで時間を使いすぎちゃった」と言いつつ、1オーバー57位で予選通過圏内にはつけた。
「今週は右から左に来ているホールに気を付けたい」と言ったのは、フェアウェイでフラットなライがなかなかなく、グリーンの傾斜もきついエビアンリゾートGCならではのポイント。右から左への傾斜に対して打っていく時、持ち球ドローボールの曲がる方向と合わさって、思った以上に転がってしまうことがある。「(傾斜と)ケンカさせるような球とか、止められるようにしないと」。ショットの状態に不安がない分、思考はコース攻略に“全振り”できる。(フランス・エビアン/亀山泰宏)