(10日、第107回全国高校野球選手権香川大会1回戦 寒川5―4大手前高松) 3点リードで優位に試合を進めていた大手前…

 (10日、第107回全国高校野球選手権香川大会1回戦 寒川5―4大手前高松)

 3点リードで優位に試合を進めていた大手前高松は七回裏、好投を続けていた日岡仁投手(3年)が寒川打線につかまった。

 この回の先頭打者から立て続けに4連打を浴び、1点差まで詰め寄られていた。

 ここまで何度も得点圏に走者を背負ってきたが、その度にギアを上げ、1失点に抑えて踏ん張ってきた。しかし、初回から積極的に振ってくる寒川打線に「いつか相手に流れが来るかもしれない」。そんなプレッシャーも感じていた。

 「同点までは仕方ない」

 なおも続く1死満塁のピンチ。打席に立つ相手投手に放った直球が外側に甘く入り、2点適時打を浴びて、一気に試合をひっくり返された。これが決勝点となった。

 寒川とは春の県大会の3回戦でも対戦し、0―1で惜敗した因縁の相手。またも同じ相手に1点差で敗れた。

 試合後、「コントロールがもう少しよかったら……」と赤く目を腫らし、悔いた。それでも「全力プレーは見せられた。マウンドはめちゃくちゃ楽しかったです」と話した。(木野村隆宏)