(10日、第107回全国高校野球選手権千葉大会1回戦 成田11―1国府台=5回コールド) 試合中ずっと笑顔でチームを引っ…

(10日、第107回全国高校野球選手権千葉大会1回戦 成田11―1国府台=5回コールド)

 試合中ずっと笑顔でチームを引っ張った国府台の主将、西山凜太朗(3年)は敗戦後、静かに涙した。

 初回、四球を選んでチーム初出塁。右翼で大飛球を好捕してスタンドを沸かせた直後に安打も放った。遊撃、左翼と守備位置を変えながら仲間を鼓舞。立ち上がりは互角で、甲子園経験のある成田を慌てさせた。

 国府台は市川市の住宅街にあり、保護者は「練習場所の狭さだけは県内屈指」。今年の3年生は選手8人、マネジャー1人と少ない。佐野魁星は中学時代は卓球部で、他も硬式野球経験者は1人もいない。それでも全員が夏まで続けた。

 「真面目で、感情が表に出ない」と両親が口をそろえる西山は「成田が相手で、好機をつくれないと思った。全員でたたかえて楽しかった」と最後は笑顔を見せた。=ぴーちゃん(小林誠一)