今年の千葉県で高卒プロ志望を明言したのが、市船橋の強打の捕手・花嶋大和だ。中学時代はU-15代表を経験した強打の捕手で、…

今年の千葉県で高卒プロ志望を明言したのが、市船橋の強打の捕手・花嶋大和だ。中学時代はU-15代表を経験した強打の捕手で、178センチ78キロとがっしりした体格から二塁送球1.8秒台の強肩と高校通算20本塁打を超える長打力が持ち味のスラッガーだ。数少ない強打の捕手として注目されており、夏で結果が残せるか注目されている。

 打撃練習を見ると、大きな可能性を感じる。無駄のないスイングから高速の打球を打ち返す。実戦形式の練習で投手が全力で投げても、しっかりと弾き返すことができる。腰が座った構えから強い打球を打ち返せる選手で、ドラフト候補に挙げられるのも納得だ。

 春の県大会では、3回戦以降、10打数1安打に終わり苦しんだ。鋭いフライを打ち上げるも、上手く捉えられない姿も多かった。

 花嶋は「無安打に終わった習志野戦だとストライクを振れなかったことが大きかったですね。自分のスイングができなかったことが後悔として残っています。狙い球を絞る中で、来た球をアジャストしないと結果は残せないと見ています」と課題を語る。厳しいマークをされる中でも、1打席の中では必ず数球、ストライクを取りに来たボールがある。そこをしっかりと弾き返し、一つずつ結果を残すことができるか。高卒プロに進む打者はマークされる中でも安打を積み重ねてきた。花嶋もその姿を見せていきたい。

 捕手としては「スローイングの正確性が課題」と語る。シートノックでは目覚ましい送球を見せながらも、まだまだコントロールにばらつきがある。スローイングの精度を高めることができるか。

 高卒プロを目指す上で花嶋は「高いレベルで野球をやりたいと思っているので、一つ一つの所作をしっかりとしないといけないですし、プロになる選手は生活の部分でもしっかりしているので、一つの授業、練習に対しても雑にならずに、誰からも後ろ指をさされないような行動を心がけたいと思っています」と普段の生活にも気を配っている。

 今大会は背番号2でベンチ入りする花嶋は「厳しい戦いが待っていますが、周りの人あらも『お前が打たなければ勝てない』ともいわれますし、しっかりと行動でも示して、選手たちを引っ張っていけるようにしたい」と意気込む。

 12日の初戦では春の大会後から取り組んだ課題を克服し、この夏は最高の結果を残すことができるか、注目だ。