◇米国&欧州男子ツアー共催◇ジェネシス スコットランドオープン 事前(9日)◇ザ・ルネサンスクラブ(スコットランド)◇…

星野陸也がヨーロッパに帰ってきたぞ

◇米国&欧州男子ツアー共催◇ジェネシス スコットランドオープン 事前(9日)◇ザ・ルネサンスクラブ(スコットランド)◇7282yd(パー70)

コースまでの道のりをドライブするだけで、「うれしい感じ」と懐かしい景色に心が躍る。星野陸也がヨーロッパ開催の試合に出るのは、昨年10月「アンダルシアマスターズ」(スペイン)以来。久々の“ホーム”での試合は、流れを変えるきっかけになるだろうか。

DPワールドツアー(欧州男子ツアー)を主戦場とした昨年、「カタールマスターズ」で海外初優勝を挙げると、年間ポイントレース(レース・トゥ・ドバイ)16位で有資格者を除く上位10人の枠に入ってPGAツアー出場権を獲得した。PGAツアー昇格を目指してガムシャラに戦った昨年は24試合を転戦。4月に気胸を発症して約2カ月の休養を挟んだ後は、ほぼ休みなく試合に出続けた。

2カ月弱の休みをとって調子を整えた

出場資格が限定的なことしも、気が休まらない日々が続いている。来季のフル参戦が約束されるのはフェデックスカップポイントランキング100位まで。現在のランキングは179位と、限られた出場権が得られる125位へも厳しい状況に立つ。無理やり連戦を組んだ影響で体重は5kg、ヘッドスピードは2m/s落ちた。「大学時代以下」と自身の平均値52.5 m/sを下回る数字にショックを受け、体制を立て直すために5月「マートルビーチクラシック」を終えて思い切って2カ月弱の休みをとった。

「こっち(PGAツアー)は思いっきりパワーゲーム。休んだのは良い判断だった」と、復帰2戦目の前週「ジョンディアクラシック」(41位)で体の状態も戻って来た。今週は、昨年まで経験を積んだ欧州のコースで“完全復帰”を狙う。

痛みが出た肩甲骨を案じて、水曜は練習とコースチェックのみ

米国のコースに比べて硬い地面も、風を遮るものがないコースも「久々のリンクスって感じ」とわくわくする。「ヨーロッパは、“この試合は、このクラブ”っていうのが全部決まっている。あとは自分が結果を出すだけ」と、実力が出せれば結果を残せる自信もある。「先週からショットの調子も良い。今週はそのイメージをキープしたい」と話した。

次週は「全英オープン」(17日開幕/北アイルランド・ロイヤルポートラッシュGC)に参戦する。「リンクス特有のターゲットの見にくさ、風の影響、ポットバンカーの打ち方も分かって来た」と、5年連続5度目のメジャーに向けても経験値は十分貯まった。「今週も当然成績を出したいし、全英に向けても良い調整になれば」。慣れ親しんだ欧州での2週間ではずみをつけたい。(スコットランド・ノースバーウィック/谷口愛純)