1つ勝つことの難しさを実感「その中で勝てたのはよかった」 20日に行われたクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第3…
1つ勝つことの難しさを実感「その中で勝てたのはよかった」
20日に行われたクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第3戦で、ソフトバンクの内川聖一が3試合連続となる3ランを放った。一時逆転となる価値ある一発に、ヤフオクドームのスタンドは熱狂の渦に包まれた。
CS男がまた打った。1点を追う3回裏、無死一、二塁の場面で迎えた内川の第2打席。則本昂大が投じた初球のカーブを、すくい上げるようなスイングでレフトスタンドへと運んだ。再逆転の3ランは、初戦からの3試合連続弾だ。その後、同点に追いつかれて決勝弾とはならなかったものの、この一発がなければ3連敗となっていた可能性は高い。
「監督と(達川光男)ヘッドが『バカになってやってこい』と言ってくれましたので、自分たちで自分たちの勢いをつけられるようにやっていました。それが結果となって表れてよかったです」
初戦、第2戦と2試合連続で本塁打を放ちながらも、チームは連敗。「1つ勝つことの難しさを感じさせてもらった2試合でした」という内川だが「そういうのが分かった上で今日勝てたのは、チームにとってよかったと思います」と、実質のCS初勝利を素直に喜んだ。
この試合では、打順を大きく入れ替え、2番には城所龍磨が入り、デスパイネが内川の前の3番に座った。1点ビハインドの中、前の2人が出塁した後の一発に「デスパが必死に四球を選んでくれたことを結果につなげたかった。今日のゲームの中で言えば、一番打たなきゃいけない打席だったので、そこで一番いい結果が出てよかったです」と、4番としての仕事に満足気な表情を見せた。
工藤監督も技ありの一打を絶賛「芸術と言ってもいい」
工藤公康監督も4番の一打を「ここでヒット、長打がほしいというところで、カーブを一瞬止まって打ったのは芸術と言ってもいい。あれだけの速球を見せられて、初球のカーブを打つのは難しいこと。すごい集中力があったと思う」と絶賛したが、内川は「カーブは頭になかった」と語る。
「球種やコースがどうのというよりも、いい投手が投げているので、受けてしまったら負けだな、と思って、早いカウントから勝負しようと思いました。あの状態でカーブを狙うってことは絶対にないことなので」
お立ち台に上がる寸前、ベンチで決勝弾の中村晃とともに見せた内川の笑顔は最高に輝いて見えた。それでも内川は「まだまだです。タイになっただけ。今日のことはこれで終わりなんで、また明日頑張らないと」と、第4戦に向けて気合を入れ直した。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)