古賀優大が9回二死から同点2ランを放った(C)産経新聞社 ヤクルトが7月9日、神宮球場でDeNAと対戦。延長12回までも…

古賀優大が9回二死から同点2ランを放った(C)産経新聞社
ヤクルトが7月9日、神宮球場でDeNAと対戦。延長12回までもつれた試合は4-4の引き分けに終わった。
この試合、2-1と1点リードで迎えた7回一死から、先発の奥川恭伸が関根大気に右中間フェンス直撃の二塁打を浴びて一死二塁とされると、林琢真に中前打を浴びて同点に追いつかれてしまう。さらに二死一・二塁から佐野恵太に勝ち越しの適時打を許すと、奥川はこの回途中で降板。2番手に星知弥が上がったが、さらに1点を追加されて2-4となってしまった。
終盤に奥川の今季初白星が消え、嫌なムードの中、2点を追う9回は一死から6番の伊藤琉偉が粘りを見せる。DeNAの守護神・入江大生の直球を初球から積極的に打ちにいくと、150キロを超える真っすぐに食らいつき、低めの変化球には手を出さなかった。最後は9球目の154キロ直球を見送り、四球で出塁した。
続く代打の宮本丈は空振り三振に倒れたが、二死一塁となり、代打の古賀優大が初球の直球を捉え左翼席へ2号2ラン。土壇場で4-4の同点に追いついた。
「(真っすぐに)振り負けないことを第一に、初球から積極的にいこうと打席に入りました」と振り返った26歳は「感触的には良かった。いってくれと思いながら走ってました」と、祈りながら打球の行方を見つめた。
大松尚逸チーフ打撃コーチは若手選手に対して期待を込め「スイングを仕掛ける準備をどれだけして打席に立てるか。打ちにいって(ボール球を)見送ることができれば、それがベストだし、そういう経験をどんどんしていってほしい」と話していた。
主力にケガ人が続出する中、若手にとっては毎日がアピールの場だ。その中でも、捕手の古賀は8月で27歳を迎える。若手から中堅にさしかかる年齢となり、今後は攻守でチームを引っ張る存在として期待がかかる。
昨季は開幕前に左膝半月板を損傷し1軍出場はなかったが、今季はベテランの中村悠平との併用で45試合に出場して打率.289、2本塁打、6打点と存在感を放っている。
試合後、髙津臣吾監督は「ホームランは想像してなかった。速い球をしっかり前めで捉えたわけですから素晴らしい一本だったと思う」と、同点弾の古賀を称えた。
「九分九厘負けているゲームで投打ともに良く粘った」と指揮官。ここまでリーグ最下位に低迷するも、最後まで諦めない姿勢と積極性はチームに活力を生み出すはずだ。
[文:別府勉]
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