(9日、第107回全国高校野球選手権佐賀大会2回戦 伊万里2―4神埼清明) 兄弟三遊間で挑んだ伊万里は、あと一歩及ばな…
(9日、第107回全国高校野球選手権佐賀大会2回戦 伊万里2―4神埼清明)
兄弟三遊間で挑んだ伊万里は、あと一歩及ばなかった。弟の岩永元太選手(2年)が三塁手、兄の太郎選手(3年)が遊撃手で先発。小学生から一緒に野球を始めたが、同時に三遊間を守るのは初めてという。
実は正三塁手の3年生が大会前にけがをして、元太選手が背番号「5」をつけることになった。真崎貴史監督は「弟が入ってきた時、『兄ちゃんと三遊間を組めたらいいな』と話したが、まさかこういう形になるとは」と話した。
投手も務める中心選手の兄が「弟の分もカバーできるよう精いっぱいやる」と言えば、弟は「ベンチに入れなかった3年生の気持ちも背負い、やれることを」と大会2試合目に臨んだ。兄は六回からマウンドに向かったが、それまでの守りを「声をかけあい、大きなミスなく試合を運べた」と振り返った。弟も「コミュニケーションが取りやすかった」と応じた。
3点を追う七回2死の攻撃では兄が二塁にいた。打席に向かう5番の弟は「絶対、かえしてやる」と、意地の左前安打。一塁へ走りながら、「お兄ちゃんならセーフになれる」と願ったが、神埼清明の好守に阻まれた。
兄は「勝つ難しさを感じた。人数が少なくなるが、頑張ってほしい」とエールを送り、弟は「自分が引っ張っていかないと。この悔しい教訓を新チームでいかしたい」と誓った。
太郎と元太、「元気で健やかに、みんなに覚えてもらえば」と名付けられた兄弟の父は、第79回佐賀大会(1997年)で準決勝まで進んだチームの先輩でもある。父を超える夢は、弟に託された。(森田博志)