米国市場で、さらにはPGAツアーの選手にとってさえ、キャロウェイの新しいXフォージドアイアンは長い間、謎に包まれていた…
米国市場で、さらにはPGAツアーの選手にとってさえ、キャロウェイの新しいXフォージドアイアンは長い間、謎に包まれていたが、ついに店頭に並ぶこととなった。
Xフォージドアイアンはそもそも日本市場向けに日本専用モデルとして発売され、2024年にはDPワールドツアー、アジアンツアー、韓国および日本の女子ツアーで人気を博した。様々な芝に対して抜けの良いトライソール構造、ワンピースの1020カーボン鋼による打感とハイトウによるアドレスでの見た目により、上級者の間で好評を得てきた。
2024年モデルのXフォージドアイアンの人気がアジアで高まっていた頃、米国では25年モデルに関してある種の気配が漂い始めていた。同年初頭にはデンマークのニコライとラスムスのホイゴー兄弟、ミンウ・リー(オーストラリア)らが、このアイアンを使用し始めたこと(リーは4番、5番のみ)により、興味を示していたPGA ツアー選手の間から嫉妬の声が上がったのである。
キャロウェイのツアーレップ、ジョニー・トンプソン氏は「このアイアンは元々、日本のチームにより日本、韓国、アジアの市場を念頭に設計されたものなので、あの地域の製品に特有の特徴が多数見られます。特に、光沢のあるクローム仕上げと、シャープに見える高めのトウはアジアでとても好まれる見た目です。アジア地域はPGAツアー以外にも、LPGAやDPワールドツアーなど垣根を越えてプレーする選手が多く、様々なツアーで、このクラブを提供できるスタッフのいるアジアのチームと一緒に作業をする選手が出てきました。すると “これは今まで見た中で一番見た目の良いアイアンだ”という声が上がり始めて、このアイアンを使う選手がDPワールドツアーで見られるようになり、その後、韓国、KLPGA、そして米国のLPGAへと少しずつ広まっていったのです」と話す。
「あのアイアンを実戦使用していたニコライとラスムスが米国でプレーするようになり、他の選手の目にも触れるようになりました。別に、私たちも隠していたわけではなく、TCB、CB、MBといったモデルでかなりの成功を収めていたので、そこまで需要があると思っていなかったのです。繰り返しになりますが、Xフォージドはアジアの顧客、市場、ツアー向けに設計されたものでしたからね」
「ミンウ・リーは、コンセプト面でこのアイアンの設計に一役買ってくれたので、実質的に彼は(米国における)最初のセットを入手しました。ただし、素晴らしいアイアンを作り出すのは簡単ではないので、いつも、このようにすんなりことが運ぶわけではありません。機械加工したヘッドをツアープレーヤーにテストしてもらい、そのレベルの選手に見合ったものになっているかどうか、フィードバックをもらわなければなりませんが、ミンウはかなり気に入ってくれました。彼に『これは渡せない』なんて言えません。彼がかなり気に入って実戦投入したことで、いささか羨望の混じった状況が出来上がってしまい、他の選手も“俺もあれが欲しい”と言い始めたのです」
アジアや海外で人気が高まり、ホイゴー兄弟やリーらが米国での関心を高めたことで、キャロウェイは遂に2025年「メモリアルトーナメント」から、PGAツアーで新しいXフォージドアイアンの提供を広げたのである。
キャロウェイはXフォージドアイアンと新しいXフォージドマックスアイアンの一般発売を発表した。先行販売は7月7日、一般販売は7月25日に開始される。両モデルとも、アイアン1本あたりの価格は$220。Xフォージドマックス標準の6本セットは$1,320、Xフォージドアイアン標準の7本セットは$1,540となる。
Xフォージドアイアンは、単一ピースの1020カーボン鋼から鍛造され、流線形のキャビティバック、コンパクトな形状、最小限のオフセット、薄めのトップライン、そしてリーディングエッジとトレーリングエッジが面取り加工されたトライレベルソールを特徴としている。Xフォージドマックスアイアンも同様に、単一ピースの1020カーボン鋼で製造されているが、こちらはより寛容なキャビティバックとオフセット構造が特徴で「中程度にコンパクト」な形状、「洗練された」トップラインとなっている。また、これも同じようにリーディングエッジとトレーリングエッジが面取り加工されている。
トンプソン氏いわく、新しいXフォージドはキャロウェイの他のキャビティバックモデルとソール設計の点で差別化されている。
「最も固有の特徴は、多くの選手たちが芝に対する抜けが良いと感じているソールだと思います。言ってみればトライソール構造になっており、トレーリングエッジは大きく削られつつ、十分なバウンスもありますので、素早く地面にコンタクトし、水平になって、スムーズに抜け出ます」
米国の諸君、もう思いを巡らす必要はなくなった。遂に、新しいキャロウェイXフォージドアイアンがやって来るのだ。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)