(8日、第107回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 熊本10―2八代清流=七回コールド) 部員10人の八代清流。3月まで…

(8日、第107回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 熊本10―2八代清流=七回コールド)

 部員10人の八代清流。3月まで6人だったが1年生が入部して、単独での出場をかなえた。昨年から試合に出ている3年生の3人が中心。なかでもエースで4番の久保晴史主将が大黒柱だ。

 「責任を果たす」と、投打に踏ん張った。立ち上がりの投球は好調。失策もあり4点を失った直後の三回裏には、自ら適時二塁打を放って反撃した。「外角の直球をうまく流せた」

 だが六回、異変が起きる。足に違和感があり、マウンドでアキレス腱(けん)を伸ばす。連打をあび、112球目を投げた後に倒れ込んだ。右足と右股関節がつって激しく痛み、たんかで運ばれた。

 「投げたい」と願ったが、交代はやむを得なかった。「最後は自分で納得して、マウンドを降りた」と高野龍靖監督。

 思う存分に戦って、3年生たちは笑顔だった。「最後までは投げられなかったが、全力でやりきれた」と久保主将の表情はさわやかだ。涙顔の1、2年生たちがリベンジを誓っていた。(伊藤隆太郎)