(8日、第107回全国高校野球選手権京都大会2回戦 日吉ケ丘13―3田辺) 「丸山のチームやったと思います」。試合後、…
(8日、第107回全国高校野球選手権京都大会2回戦 日吉ケ丘13―3田辺)
「丸山のチームやったと思います」。試合後、田辺の畠山晶利監督は今年のチームをそう振り返った。
エースで主将の丸山玲音(れおん)さん(3年)は、五回までを3安打無失点に抑える好投をみせた。しかし、六回に崩れ、死球や野手の失策などで逆転を許し降板。「練習試合でも六回が課題だった。克服できなかったのが悔しい」と唇をかんだ。
しかし、マウンドを降りてからは気持ちを切り替え、一塁ランナーコーチとして声を出し続けた。「全員がガチガチだった。だからこそ、僕が笑顔で楽しくやろうって」。その声に背中を押されたのが、途中出場の万徳哲馳(てった)さん(3年)だ。コールド負けが迫る六回裏1死一塁、中堅手の頭を越える適時三塁打を放ち、試合を九回までつなげた。「緊張していたけど、玲音の言葉で楽になりました」
試合後、チームメートたちから涙があふれるなか、丸山さんだけは笑顔だった。「最後まで楽しく終わりたかった。悔いはないです」(木子慎太郎)