プロ野球の北海道日本ハムファイターズは7日、北広島市の本拠エスコンフィールド北海道で栗山英樹チーフ・ベースボール・オフ…

 プロ野球の北海道日本ハムファイターズは7日、北広島市の本拠エスコンフィールド北海道で栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)らが会見し、千葉県鎌ケ谷市からの2軍施設の道内移転について説明した。

 球団によると、移転に伴う事業を「ONE BASE HOKKAIDO」とし、メインの野球施設のほか、商業施設や宿泊施設、住宅などを整備する計画という。札幌市内の1軍選手寮も、新たに建設する選手寮に集約する予定だ。

 球団が希望する札幌圏内の札幌、北広島、恵庭、江別、千歳、苫小牧の6市とは、すでに接触している。総事業費は未定で、事業費の負担割合なども今後、各自治体との話し合いになる。球団は2027年までに候補地や事業内容を固め、30年の開業を目指す考えだ。

 ただ、野球をするうえで、春先の冷涼な気候は課題の一つ。2軍が戦うイースタン・リーグは今季、3月15日に開幕した。新球場は屋外式で、寒さ対策が必須だ。

 多くの選手が12~1月の自主トレーニングを2軍施設で行うが、今後はエスコンフィールドや、春季キャンプで使う沖縄県名護市の施設の活用も考えるという。栗山CBOは「人を育てる拠点をつくりたい。世界一の施設にしたい」と話した。

 栗山CBOは会見後、北海道庁を訪問し、鈴木直道知事と面談した。鈴木知事は移転について「本当にうれしく思っている。(道内への)移転は長年の悲願」と歓迎し、「街づくりの観点でも、地域にとっても非常に大きなインパクトを与えるものになる」と期待した。道庁内にサポートチームを設置したことを明らかにし、「連携して進めていければ」と協力姿勢を示した。栗山CBOは「北海道に恩返ししたいという思い。地域の人に喜んでもらい、子供たちに夢を持ってもらえるものを目指したい」と応えた。(鷹見正之、鈴木優香)