夏の福島名物、荒れるハンデ重賞として知られる七夕賞。小回りコースでの激しい攻防が繰り広げられ、一筋縄ではいかない難解…
夏の福島名物、荒れるハンデ重賞として知られる七夕賞。小回りコースでの激しい攻防が繰り広げられ、一筋縄ではいかない難解な一戦だ。今年も実績馬から上がり馬まで多彩なメンバー構成となり、どの馬にもチャンスがある面白いレースが期待される。過去のデータを紐解き、好走馬の傾向を探っていく。
1.経験豊富な6歳馬が高配当を演出
過去10年の馬齢別成績を見ると、4歳馬[3-1-2-17]、5歳馬[4-5-3-32]に対し、6歳馬は[2-3-5-36]と勝ち星では一歩譲るものの、複勝率は21.7%と健闘している。特筆すべきは複勝回収率が228%という点で、これは人気薄の6歳馬が頻繁に馬券に絡んでいることを示している。キャリアを積んだ古豪が、その経験を武器に波乱を巻き起こすケースが目立つ。今年も該当する馬には注意が必要だろう。
2.前走惜敗馬が巻き返す、2着からの臨戦に妙味
前走の着順別データでは、前走2着だった馬が[3-2-1-8]で複勝率42.9%、複勝回収率102%と非常に高い数値を記録している。勝ち馬にこそ届かなかったものの、僅差の競馬を演じた馬が、ここで一変して好走するパターンが多いことが分かる。前走1着馬の複勝率が26.7%、複勝回収率78%であることを考えると、むしろ惜敗した馬の方が馬券的な妙味は大きいと言える。
3.後方待機組が狙い目、前走7番手以下に妙味あり
直線が短い福島コースだが、データ上は後方からの強襲が有効な戦法となっている。過去10年、前走の4コーナーを7番手以下で通過した馬は[5-4-4-54]という成績で、複勝率は19.4%。しかし、注目すべきは回収率で、単勝回収率206%、複勝回収率144%と、いずれもプラス収支を記録している。人気薄の差し・追い込み馬がたびたび上位に食い込み、高配当を演出している証左だ。
ドゥラドーレスは、まさにデータが推奨する好走条件に合致する。6歳馬であり、前走のエプソムCでは1番人気に推されながらも2着に惜敗。前走は後方14番手から鋭い末脚で追い込んでおり、福島の直線でもその決め手は生きるはず。重賞での実績も十分で、ここは重賞初制覇が期待できる。