高木新体制の長崎がシーズン初の3連勝に挑む【J2リーグ第22節 7月5日 18時03分キックオフ 長崎 1ー0 大分 P…

高木新体制の長崎がシーズン初の3連勝に挑む

【J2リーグ第22節 7月5日 18時03分キックオフ 長崎 1ー0 大分 PEACE STADIUM Connected by SoftBank】

 新体制のV・ファーレン長崎が、今シーズン初の3連勝に挑んだ。

 J2リーグ第22節が7月5、6日に行なわれ、7位の長崎は5日、11位の大分トリニータとの九州ダービーに臨んだ。

 前半戦を7勝7分5敗の8位で折り返した長崎は、下平隆宏監督との契約を解除し、後半戦のスタートとなる20節から高木琢也監督が指揮している。

 新監督はシーズン途中から基本システムとなっていた3-4-2-1を引き継ぎ、スタメンには手を加えた。右ウイングバックに米田隼也、2シャドーの左に澤田崇、1トップにフアンマ・デルガドを配したのだ。

 この選手起用が、結果に結びついている。新監督の初陣となった20節のロアッソ熊本戦で、米田のアシストから澤田が先制ヘッドをマークした。フアンマは2点目をゲットした。チームは3対1で勝利を飾った。

 前節はモンテディオ山形を2対1で下した。この試合ではフアンマが相手CBと激しいバトルを演じ、その流れから米田が先制ゴールを蹴り込んだ。

 高木監督は2013年から18年にかけて長崎を指揮し、澤田とフアンマは17年のJ2でJ1昇格に貢献した。米田は18年に大卒で加入し、プロ1年目から起用されている。かつての関係がスタメン抜てきの理由ではないだろうが、彼らが意気に感じたのは間違いない。

 スタメンの変更は、チームの強みを改めて引き出すことにもつながっている。MFマテウス・ジェズスだ。

■新監督はボール保持率にこだわることなく

 前監督のもとでは1トップで起用されることもあったマテウス・ジェズスだが、高木監督は2シャドーの一角に置いている。これにより、ゴールに背を向けたプレーが減った。フアンマが最前線で起点となる役割を引き受けることで、マテウス・ジェズスが相手ゴールに近いエリアで前を向いてプレーする機会が増えているのだ。

 さらには、188センチのフアンマがゴール前に詰めることで、相手の注意が分散する。クロスボールに対してフアンマがニアサイドへ走り込めば、相手GKとDFはまずそちらへ注意を払う。その背後で、マテウス・ジェズスがフリーになることができる。山形戦であげたヘディングシュートは、まさにそういった形から生まれた。

 新監督就任に伴って、戦術的な変化も読み取れる。

 前監督のもとではパス本数やボール支配率がリーグトップを争う数字だったが、高木監督はボール保持にそこまでこだわっていない。最前線のフアンマへシンプルにボールを当てたり、澤田の背後への抜け出しを生かしたりしている。

 両サイドの連携もいい。左サイドは増山朝陽と澤田、右サイドは米田とマテウス・ジェズスが、ダブルボランチやフアンマとも連携して効果的な崩しをはかっているのだ。3-4-2-1のシステムで、ピッチの幅を有効に使うことができている。

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