(7日、第107回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 御船・矢部・甲佐・湧心館・八代農0―10球磨工=5回コールド) 「次…
(7日、第107回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 御船・矢部・甲佐・湧心館・八代農0―10球磨工=5回コールド)
「次は直球が来る」。5校連合(御船・矢部・甲佐・湧心館・八代農)チームの清水馨仁主将(御船、3年)は、試合開始直後の打席でも冷静だった。バットを振り抜くと打球は左前に落ちた。「勢いをつけたかったのでよかった」と振り返ったように、チームを「やれる」という気持ちにさせる一打だった。
主将として、とにかくチームワークを培うことに力を入れてきた。5校がそろって練習できるのは、よくて週に1回。複雑なプレーは難しいが、日ごろから意識してみんなで声を掛け合ってきた。この日も、二塁手として内外野に積極的に声を掛けていた。
環境は厳しかったが、野球ができることに喜びを感じている。中学時代には右ひじを痛め、日常生活でも痛みを感じるほどだった。高校2年の冬に手術。懸命のリハビリでプレーできるようになったからだ。
試合はコールド負けだったが「みんなの力を出せたと思う。またこのメンバーで野球をしたい」と笑顔で話した。(林国広)