(7日、第107回全国高校野球選手権三重大会1回戦 津東7―3名張) 一回2死一、二塁、名張の主将でエース岡島弘征投手…
(7日、第107回全国高校野球選手権三重大会1回戦 津東7―3名張)
一回2死一、二塁、名張の主将でエース岡島弘征投手(3年)が打席に立った。3球目を振り抜くと、左前適時打となり先制。選手12人のうち、ただ1人の3年生がチームを勢いづけた。
いつも笑顔と声かけを忘れない。この日もチームの好機に、ベンチから「いけるで、いいよ!」と打席に立つ後輩を勇気づけた。「みんな、周りが見えなくなっているかも」と声をかけ続けた。
守りでは、逆に後輩がエースを支えた。五回無死一塁、左越え二塁打を浴びてあわや失点の場面で、レフトからの中継プレーで走者を本塁で刺殺した。このほか、2度の併殺で好守を見せた。
1年の頃から同学年は自分1人。でも「心細さを感じたことはなかった」。いつもそばに先輩や後輩がいた。
試合後、後輩たちにかけた言葉は「ありがとう」。「来年は勝って欲しい。でも楽しんで野球をするのが一番」。そんなエールを込めて。(堀内未希)