(7日、第107回全国高校野球選手権鹿児島大会1回戦 川辺・串木野・薩摩中央・鶴翔・古仁屋13―0志學館・開陽・鹿児島修…
(7日、第107回全国高校野球選手権鹿児島大会1回戦 川辺・串木野・薩摩中央・鶴翔・古仁屋13―0志學館・開陽・鹿児島修学館・特別支援・山川)
一回表、1点を先取し、なお1死二塁の好機。川辺・串木野・薩摩中央・鶴翔・古仁屋の4番、山口慶将主将(3年)に打席がまわってきた。「ここで一気に流れをつかむ」。暴投で走者が三塁に進んだ後、直球を振り抜くと打球は中前へ。敵失もあって二塁に進み、次打者の適時打で生還。試合の主導権を握った。
所属する薩摩中央の野球部員は4人。昨夏も連合チームで出場したが、初戦で敗退。「最後の夏は絶対に勝ちたい」。川辺から参加する篭原崇太投手(3年)らが加わる新たな連合で試合出場をめざしてきた。
平日は各校で個別に練習する。合同で練習できるのは週末だけ。最初、みんな遠慮してチームにまとまりがないと感じた。合同練習で率先して声を掛け、メンバー同士が打ち解けられるよう気を配った。徐々に一体感が生まれ、昨秋の県大会では今回の5校に喜界を加えた6校の連合チームで種子島中央を破り、念願の1勝を挙げた。
連合チーム同士の対戦となったこの日は、4打数4安打で絶好調。守りでも、捕手として篭原投手をうまくリードして相手打線を無得点に抑えた。試合後に流れたのは鶴翔の校歌。昨秋の1勝で薩摩中央の校歌を歌ったので、今回は別の学校になったという。山口主将は「試合ができることに感謝したい。次も勝って、みんなと一緒に校歌を歌いたい」と笑顔で話した。(井潟克弘)