(6日、第107回全国高校野球選手権静岡大会1回戦 浜松日体11―0熱海・佐久間・浜北特支=五回コールド) 熱海と浜北特…

(6日、第107回全国高校野球選手権静岡大会1回戦 浜松日体11―0熱海・佐久間・浜北特支=五回コールド)

 熱海と浜北特支との連合チームを、佐久間の主将、高木大希投手(3年)が引っ張った。

 3本の安打を集めたものの先制できずに迎えた一回裏1死。本塁で三塁走者とのクロスプレーになった平出琥太郎捕手(2年)の手から、ボールがこぼれた。

 「ミットの先っぽだった。走者を迎えた時の衝撃で落ちてしまった」と平出捕手。すぐに高木投手から「緊張しすぎんなよ」と声をかけられ、気持ちが楽になった。

 相手の浜松日体、岩岡稜太投手(3年)が二回以降、コースを投げ分け、打線がつながらなくなった。じりじりと得点差が開く。マウンドに集まる選手に高木投手は「笑顔でいこう」と声をあげ続けた。

 佐久間の単独出場だった昨夏も背番号1だったが、体調を崩して登板機会はなかった。この日、三つのユニホームをまとめて77球を投げきった。

 「指示力がいまいちなんです」と謙遜するが、熱海の選手にも「頼りになる主将」と映った。

 5回コールド。涙に顔を伏せた。「やりきれた、うれし涙でもありました」。初参加した浜北特支の池田謙信選手(3年)も「悔しい結果だったが、みんなと励まし合えて楽しかった」と話した。(青田秀樹)