(5日、第107回全国高校野球選手権大阪大会1回戦 布施4―3河南) 布施が1点差で逃げ切った。特に貴重だったのは、捕手…

(5日、第107回全国高校野球選手権大阪大会1回戦 布施4―3河南)

 布施が1点差で逃げ切った。特に貴重だったのは、捕手の寺岡暢亮(のぶあき)選手(3年)のランニング本塁打だった。

 3―1とリードしていた六回表、1死走者なしで右打席に立った寺岡選手。「変化球を逆方向へ」と、決めていた。4球目のその変化球をイメージ通りにたたき、右翼へ。一塁を回ったとき、打球が右翼手の後ろへ抜けていくのが見えた。

 三塁に行ける。そう思って走っていたら、チームのみんなからさらに「回れ、回れ」。本塁を踏み、貴重な4点目。決勝点となった。これが「公式戦ではじめてのホームラン」という。

 ボールを後逸しないことが捕手の大事な役目。そのために筋力をつけようと、スクワットなどに励んできた。そのうちに、打撃でも外野へ飛ばす力がついた。

 次の相手はシード校の大体大浪商。「私学に負け続けているので、何とか食らいつきたい」と話した。(中島隆)