リーグ独走の44勝を挙げているのは間違いなく評価されるべきだ(C)産経新聞社 男はつらいよ。その中でも、阪神タイガースの…

リーグ独走の44勝を挙げているのは間違いなく評価されるべきだ(C)産経新聞社
男はつらいよ。その中でも、阪神タイガースの監督は最もつらいよ――。
記事を読んだ人々は、そんな感想を抱いたかもしれません。
毎年6月の風物詩、阪急阪神ホールディングスの定時株主総会です。今年は6月17日、大阪市内で行われました。例年、「物言う株主」が愛する阪神タイガースに対しての持論を展開することで知られています。それを在阪スポーツメディアの「虎番記者」が大々的に報じ、個人の意見がさも世論の代表のように紙面を飾ってしまうのです。
例えばネット記事では、各紙がこのように伝えています。
阪神株主総会 男性株主「(藤川監督は)リーダーとして資質がない、参謀役のコーチを置くべき」と厳しい意見、チームは6連敗中(デイリースポーツ)
【阪神】株主総会に1877人「リーダーの資質ない」「背番号22も…」藤川監督へ厳しい意見(日刊スポーツ)
阪急阪神HD株主総会 激辛意見「藤川監督はリーダーの資質がない」、「年配の参謀を置くべき」(スポーツニッポン)
株主総会で阪神・藤川球児監督に厳しい声「組織を束ねるリーダーとしての資質がない」「年配の参謀役を」(中日スポーツ)
【阪神】「藤川監督はリーダーとしての資質がない。背番号22はおこがましい」阪急阪神HD株主総会で糾弾(スポーツ報知)
阪急阪神HD株主総会が終了 株主から〝藤川批判〟も「フロントは信頼をして任せております」に会場拍手(サンケイスポーツ)
在京スポーツ紙のデスクは言います。
「各紙ともPV獲得に一生懸命な現状を踏まえたとしても、厳しい見出しですよね(笑)。よく言えば在阪スポーツ紙には自由闊達な批判精神が健在だと評価できます。在京スポーツ紙は取材対象との信頼関係を大切にする傾向があるので、なかなかこうは報じられない。番記者から慕われる巨人の阿部監督について、いくら負けが込んでもこういう報道はあんまりないですものね。やっぱり、阪神の監督はたいへんですよ」
その藤川監督、采配面やチームマネジメントについて様々な考察がなされていますが、プロ野球の監督たるもの、まずは結果で評価されるものでしょう。7月4日現在、77試合を終えて44勝31敗2分けの貯金13。2位・広島とは6ゲーム差をつけて快走しています。新人監督としては十分、称賛に値するでしょう。
「前任の岡田彰布監督は多くの経験を積み、野球というスポーツを知り尽くした掛け値なしの名将。単純に比較しては藤川監督が不憫です。藤川監督は十分結果も残しているし、タイガースにとっての宝。ファンも『監督も育てる』ぐらいの広い心で応援していきたいものです。このまま逃げ切ってリーグ優勝となれば、長期政権の可能性もゼロではありません」(前述のスポーツ紙デスク)
まずはオールスターブレイクまで、どれだけ貯金を積み重ねることが出来るか。その采配に虎党の期待が高まることになりそうです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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