ブンデスリーガでは首位を快走する一方、チャンピオンズリーグ(CL)のドルトムントは冴えない。トッテナム、レアル・マ…

 ブンデスリーガでは首位を快走する一方、チャンピオンズリーグ(CL)のドルトムントは冴えない。トッテナム、レアル・マドリードに連敗。17日に行なわれたグループH第3節、アウェーのアポエル(キプロス)戦も1-1のドローに終わり、あっけなく自力突破の可能性が消滅した。

 この日はレアル対トッテナムも引き分けており、勝てば勝ち点を詰めることができた。最終的な順位争いは、勝ち点で並んだ場合、当該チーム同士の対決の結果によるから、勝ち点差だけ見ればいいという単純なものでもないのだが、それでも上をいくトッテナムに精神的な圧力をかけることはできただろう。その可能性さえ放棄してしまったのがこの日のドローだった。

 レアル・マドリード戦、ブンデスのライプチヒ戦で出場がなかった香川真司だが、アポエル戦はフル出場。試合の立ち上がりからゴール前でチャンスに絡み、69分にはバー直撃の惜しいシュートも放ったが、無得点に終わっている。

 


チャンピオンズリーグ、アポエル戦にフル出場した香川真司

 試合後にはドーピングコントロールの検査対象に選ばれ、他のメンバーからかなり遅れてミックスゾーンに姿を現した。置かれた状況を考えれば敗戦に近いドローに、力なく苦笑を浮かべながら、自嘲するように思いのたけを吐き出した。

「勝たなきゃいけない試合だったので、残念ですけどね。(何が原因?)いや、別に入りは悪くなかったですし、15分、20分までは相手もついてこれていなかった。そこでうまく(得点を)取れたらよかったけど、だんだん相手も慣れてきた感じはありました。崩すのに苦労した。相手もしっかり守っていたので、なかなか簡単にはチャンスはつくれなかったです。まあ、こういう試合はよくあることかなと思いますけど」

 アポエルは第1節でレアルに、第2節はトッテナムにともに0-3で敗れている。それだけにドルトムントにとって勝利は必須だった。

 香川にとってアポエル戦は6月に左肩を脱臼して以来、初めての公式戦フル出場となった。今季ここまで、先発すれば何らかの結果を残してきていたが、自分がフル出場してふがいない一戦になってしまったというのは、やはり気持ちのいいものではないのだろう。

「(プレーの)感覚的には悪くないです。ただ、勝たなきゃいけない試合だったので。フル出場(が云々)と言うよりは、チームとして結果にこだわらないといけなかったという意味で残念です」

 積極的なプレーは徐々に復活してきている。前述した69分のシュートシーンはカウンターからのもので、GKロマン・ビュルキからのボールを受けると、珍しく自陣からペナルティエリア付近まで運び、そのままシュートを放った。香川自身にとってもチームにとってもビッグチャンスだった。

「2センターバックがかなり引いたので、スポットが空いたからあそこはシュート。最後のぎりぎりまで見ましたけど、打ったほうがいいなと思ったので打ちました。感覚的には悪くなかったので、決まればよかったんですけど。(ミドルシュートは珍しいのでは?)そうですね。やはりそういうのを判断できているのはいいことですし、結果につながればさらに自分としては自信を深められるシーンになったと思います。そういう判断ができているということは、状況を見て何がベストか判断できているということだと思います」 

 本人も言うように、香川自身の状態は悪くない。チームもブンデスでは前節ライプチヒに敗れているが、このままずるずると敗戦が続くような大崩れはなさそうだ。その中で、香川にとっては先発の座を奪回していくというのが今後のテーマになる。マリオ・ゲッツェ、ゴンサロ・カストロ、マフムド・ダフードあたりとの、中盤のポジション争いに勝っていかなくてはならない。ブンデス上位チームとの試合や、今後のCLのビッグマッチにも出場したいところだ。

「選手である限り、交代したくないし、そこは皆、同じだと思う」

 香川はいまも強くフル出場にこだわっていた。アポエル戦はポジション奪回の足がかりとなる90分になっただろうか。