◇米国男子ツアー◇ジョンディアクラシック 初日(3日)◇TPCディアラン(イリノイ州)◇7289yd(パー71)午前6…
◇米国男子ツアー◇ジョンディアクラシック 初日(3日)◇TPCディアラン(イリノイ州)◇7289yd(パー71)
午前6時56分という早朝のスタートに合わせて起きた時、久常涼は少しだけ安どした。「きのうよりは打てそうかなと思ったので」。寝違えて首を痛め、開幕前日はショートアイアンを軽く振るのがやっとの状態だった。午後から回るはずだったプロアマもキャンセルし湿布を貼るなど入念なケアを施して初日のティオフにこぎつけた。
「痛みを引き延ばしたくないっていうのもあったんで、結構ギリギリまで(出場を)やめるか悩んだんですけど…」。フェデックスカップポイントランキングはプレーオフシリーズ進出圏内70位が目前の71位。少しでもポイントを稼ぐために残り5週となったレギュラーシーズンを欠場するわけにはいかない…と思いきや、本人のモチベーションはもっと“根っこ”のところにあった。「試合、好きなんで。会場まで来て帰るのはイヤだなって。それで無理やり頑張りました」
ラウンド中は首をアイシングして歩くシーンもあったが、「ホント暑かったですし、それもあって…」と笑う。2日前からまともなショット練習ができていない中でも、不安はなかったと話す。「調子自体はずっと悪くなかった。ただ、身体が痛いだけだったから」。6mのバーディトライだった1番から、ベント芝のグリーンスピードにしっかり合わせてきれいに流し込んだ。
おなじみともいえるL字マレット型のパターは、新たなモデルを投入。慣れ親しんだオデッセイの「ブラック・シリーズ ix #9」から、ベティナルディの「BB34 DASS ツアーデパートメント」にスイッチした。「(これまでより)もう少しやわらかい感じのパターで、今週用に」と期間限定を示唆しつつ、いきなり見せた中距離のスピードコントロールは狙い通り。4番でも9m近いバーディパットを決めきった。
一方で「思ったところには出せているけど、まだまだスピード感がつかめていない。これからかな」と言ったのはショートパット。2オンに成功した2番(パー5)は1.5mほどがカップに蹴られるなど、課題に挙げた。同組のダグ・ギームが9アンダー「62」で引っ張る伸ばし合いにあって、3アンダー「68」は43位スタート。「身体はたぶん日に日に良くなっていると思うので、もう少しパッティングとかを調整していけたら」と落ち着いた物腰で上を見据えた。(イリノイ州シルビス/亀山泰宏)