◇国内女子◇資生堂・JAL レディスオープン 初日(3日)◇戸塚CC西C(神奈川)◇6766yd(パー72)◇晴れ(観…

ホールインワンから流れが良い小野祐夢。初日2アンダーで発進した

◇国内女子◇資生堂・JAL レディスオープン 初日(3日)◇戸塚CC西C(神奈川)◇6766yd(パー72)◇晴れ(観衆4133人)

もしかして、今週も奇跡が起きるんじゃないか―。ショートホールのティイングエリアに立つ小野祐夢の脳裏に、前週ホールインワンの光景がよぎる。「やっぱり、ちょっと意識はしましたね」。2週連続はいささか非現実的ではあるが、頭に浮かぶイメージはスイングに現れた。

前週は、たった一打でプレーの流れが変わった実感がある。開幕から14試合を戦う中で疲れが溜まり、春先のように振り切ることができなくなっていた。5UTで放ったショットの球筋は、まさに理想としていたもの。「ホールインワン効果(笑)。なかなか入るイメージって持てないので。自分のスイングの感じも良くなって、振り切れるようになった」と自信に。この日は頭に思い描いた通りのショットでチャンスを作り、3バーディ、1ボギーの2アンダー「70」で回った。

2週連続の奇跡はあるのか?

ホールインワン達成で得たものはほかにもある。女子ツアー史上最高額の賞金1000万円を獲得。「本当にうれしいですけど、実感はない。ツアーを回っていて、買い物にも行けていない。まだ何も買ってないです」と思わぬビッグボーナスはいまだ夢心地だ。

賞金は3匹の飼い犬のため自宅のリフォームに充てる予定。まだ帰宅できていないが、テレビ電話を通じて“言葉で”伝えた。「『入ったよ』って報告を。しゃべったら声に反応してくれる子もいて。一回、早く帰りたいですね(笑)」。たしかに、犬は人の気持ちを理解できる動物という話もあるが…。画面越しに、飼い主の歓喜を感じ取ったのかもしれない。

今季出場16試合目で、アンダーパー発進は3度目。「まだ(先は)長いので、体調を整えて自分のベストが出せるように備えたい」。まさかのミラクルだって、不可能ではない。(横浜市旭区/合田拓斗)