◇国内女子◇資生堂・JAL レディスオープン 事前(2日)◇戸塚CC西C(神奈川)◇6766yd(パー72)佐久間朱莉…
◇国内女子◇資生堂・JAL レディスオープン 事前(2日)◇戸塚CC西C(神奈川)◇6766yd(パー72)
佐久間朱莉の勢いが止まらない。4月「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝を挙げると、5月「ブリヂストンレディス」、前週「アース・モンダミンカップ」と3カ月連続優勝を果たした。年間ポイントレースはトップを独走中。“最もツアー初優勝に近いプロ”と言われ続けた昨季を思えば、待ち望んだ快進撃の始まりだ。
劇的な変化はなぜ起きたのか? 要因には「メンタル」を挙げる。トップ10入りを14回(うち2位が3回)しながら勝利を逃し続けた昨季は、とにかく「優勝したい、したい」と気持ちばかりが先走っていた。「優勝争いのたびに、『このチャンスを獲らなきゃ』って食い気味になっていた」と振り返る。
念願の初優勝を遂げ、抱えていた焦りは気持ちの余裕に変わった。「コースの攻め方は去年と変わっていない。気持ちが落ち着いて、だいぶ穏やかにプレーできている。初優勝できて、精神的に自信になった」と安定したプレーにつながっている。
快調な戦いぶりだが、一方で改善したい点もある。フェアウェイキープ率は66.9%で全体51位。「先週も、自分の中で良いショットと思えた回数は少なかった。それでも、耐えるプレーはできている」。フェアウェイを外しながら、パーオンしたホールの平均パット数1.74、パー4の平均スコア3.93でともに全体1位と粘り強いプレーが光る。
前週の優勝で、世界ランキングは自己最高の60位に浮上。「(ランキングは)去年はたまに見るくらいでしたけど、最近は『どれくらい上がるかな』って見るように」と気になる。ランキング上位者の資格で、来年のメジャー大会への出場を目指す。
初の年間女王を目指す中で、シーズン5勝を目標に掲げる。争いが激しさを増す後半戦に向け、少しでも早く勝利を積み上げていきたいと思う。「一つひとつの試合を大切に。ただガムシャラに、突き進みたい」と勢いに乗った22歳は前しか見ない。
師匠である尾崎将司のもとには、2勝目を挙げて以来行けていない。このペースで行けば4勝目もすぐになるが…。「(3、4勝目を一緒に報告できれば)喜んで行きます!」。恩師を驚かす報告がしたい。(横浜市旭区/合田拓斗)