ビーナスとセレナのウイリアムズ姉妹(アメリカ)が、ふたたび五輪での金メダルを目指す。 五輪のテニス史においてもっとも多くの勝利を挙げてきたのがウイリアムズ姉妹。彼女たちは5月9日にイタリア・ローマで開幕する「BNL イタリア国際」(WT…

 ビーナスとセレナのウイリアムズ姉妹(アメリカ)が、ふたたび五輪での金メダルを目指す。

 五輪のテニス史においてもっとも多くの勝利を挙げてきたのがウイリアムズ姉妹。彼女たちは5月9日にイタリア・ローマで開幕する「BNL イタリア国際」(WTAプレミア5/5月9~15日/239万9000ユーロ/クレーコート)のダブルスにエントリーした。姉妹がペアを組んで出場するのは、2014年の全米オープン以来だ。

 「オリンピックでプレーしたいというのは間違いない。私はビーナスとプレーするのが大好きだし、彼女が最高のパートナーだと思っている。できれば彼女も私と同じように考えていてほしいわ。私たちはすごいチームをつくれるから」とセレナは日曜日に話している。「私たちはこの大会で少なくとも2勝は挙げたい。それでまた始めて、そのままプレーし続けたい」。

 ウイリアムズ姉妹はすでにダブルスでの金メダルを2000年、2008年、2012年の五輪で獲得している。

 また、姉妹ともにシングルスでの金メダルも獲得している。ビーナスは2000年のシドニー大会で、セレナは2012年のロンドン大会で金メダルを獲得した。

 このローマにはワイルドカード(主催者推薦枠)でエントリーした姉妹は、初戦でアンドレア・クレパーチとカタリナ・スレボトニク(ともにスロベニア)のペアと対戦する。第1シードのマルチナ・ヒンギス(スイス)とサーニャ・ミルザ(インド)とは決勝まで当たらない。

 「ダブルスでチームを組むのは本当にいいこと。私たちとしてもすごく楽しみ」とセレナは話している。

 リオデジャネイロ五輪でのセレナは、ミックスダブルスには誰からもオファーを受けていないと付け加え、ほとんど気にしていないとも話している。

 「まずは一つのことに集中するわ。できればダブルスとして代表に選ばれたい。それが最高のチャンスになると思うから」とセレナは言い、「すべてはそのあと考えるわ」と続けている。

 前週のマドリッドの大会は発熱の症状で出場を辞退していたセレナは、シングルスでもふたたび調子を取り戻したいのだという。

 「ここ数週間は体調が本当にすぐれなかった。ここ数日も似たようなものだったわ」とセレナ。「でも、今はもう大丈夫。コートに最初に立ったときにどうなるかを見てみたい。全体として気分はよくなっているわ」。

 21度グランドスラムを制した実績を持つセレナだが、昨年8月のシンシナティのハードコートの大会以来、優勝がない。今年の全豪オープンでは決勝でアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に敗れ、インディアンウェルズの大会ではビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に敗退。マイアミでは4回戦でスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)に敗れている。

 セレナの1回戦はBYE(免除)で、初戦の相手は51位のアンナ レナ・フリードサム(ドイツ)と35位のアンナ カロリーナ・シュミドローバ(スロバキア)の勝者となる。

 「セレナがドローに入っているのを見るのはいつだっていいことだと思う。もちろん、私にとってはチャレンジになるし、よりたいへんになるのも確かだけれど」と話しているのは第2シードのケルバーだ。「大会にとってはいいことだし、大きな大会で彼女がプレーするというのはいつだってファンにとっても楽しみなことだと思う」。

 ケルバーは、五輪のダブルスではアンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)とペアを組んで出場する予定だという。

 今大会のディフェンディング・チャンピオンのマリア・シャラポワ(ロシア)はドーピング違反の処分待ちで出場していない。

 セレナは、今大会は4度目の優勝を目指しての出場で、全仏オープンに向けて最後のウォームアップの機会だ。

 全仏オープンの前に出場するのが1大会だけになってしまったことに関して、セレナは気にしていないと話している。

 「全豪オープンの前にも私はいつも1大会だけ出ているわ。それで十分よ」とセレナ。彼女は全豪オープンでは6度優勝している。「前向きに考えたいわ。私は負けることは考えない。いつでも自分のベストを出すことだけを考えてプレーしている。私にとってはそれが勝利を意味するのよ」。(C)AP