今季のルーキーは38投手が一軍のマウンドに登り、16人の野手が打席に立った。2017年のドラフト会議の前に、その活躍ぶりを振り返ってみよう。

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■両リーグともに野手が新人王獲得となれば、21年ぶり

 昨年のドラフトを振り返ると、2位指名までの計24名中20名が投手であり、例年よりも上位で人気が集中。「投手が豊作」との前評判通りの格好となった。
 しかし、いざ公式戦が始まってみると、われわれにインパクトを与えたのは2人の遊撃手である。
 その1人が、西武・源田壮亮(トヨタ自動車)だ。春季キャンプやオープン戦から好アピールを続けると、開幕戦は「9番・遊撃」として出場。チームでは36年ぶりとなる、遊撃での新人開幕スタメンを勝ち取った。その後は、NPB新人歴代3位となる155安打を放った打撃のみならず、リーグ2位の37盗塁と自慢の脚力を発揮。さらに、広大な守備範囲で投手を幾度も助け、チーム4年ぶりのAクラス進出に大きく貢献している。
 もう1人は、中日・京田陽太(日本大)だ。こちらも遊撃手で開幕スタメンを果たすと、6月初旬からは1番打者に定着。結果として149安打を記録している。
 新人王の有力候補とされる両者。もしそれが実現すると、1996年に仁志敏久(当時・巨人)と金子誠(当時・日本ハム)の2人が選出されて以来、21年ぶりに両リーグとも野手の新人王ということになる。

【写真提供:共同通信社】

 

 

■“即戦力”とされたルーキーたち

 一方、「投手豊作」といわれたドラフトながら、1年目から2ケタ勝利をマークした選手がDeNA・濱口遥大(神奈川大)1名のみと、やや寂しい結果となった。それでも、オリックス・山岡泰輔(東京ガス)が先発ローテーションに定着し、規定投球回に到達。また、巨人・畠世周(近畿大)は先発の中では奪三振能力が高く、安定した投球を見せていた。加えて、シーズン中に先発で好投を見せていたヤクルト・星知弥(明治大)や、ロッテ・酒居知史(大阪ガス)と佐々木千隼(桜美林大)らは、来季開幕からの活躍に期待したい。
 さらに、救援では30登板以上の投手が7名と比較的多い数字。特に、楽天の高梨雄平(JX-ENEOS)と森原康平(新日鉄住金広畑)に29登板の菅原秀(大阪体育大)を加えたルーキートリオは、チームが好調だった前半戦で大活躍を見せた。他にもオリックス・黒木優太(立正大)や、ロッテ・有吉優樹(九州三菱自動車)、西武・平井克典(Honda鈴鹿)などは、1年目からフル回転でチームの救援陣を支えている。
 一方、野手で出場数を伸ばしたのが、阪神・糸原健斗(JX-ENEOS)と日本ハム・石井一成(早稲田大)だ。内野のユーティリティー選手としてケガや不調の主力選手をカバー。また、阪神のドラフト1位・大山悠輔(白鴎大)がシーズン中盤以降にスタメン出場を増やし、今季の新人では最多の7本塁打を放っている。

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■今後が期待される高校卒の選手たち

 高校卒の野手では、シーズン最終盤にDeNA・細川成也(明秀日立)がプロ初打席でバックスクリーン直撃のプロ初本塁打を放ち、ド派手なスタートを切った。
 投手でも高卒新人の一軍初勝利を最初に挙げた楽天・藤平尚真(横浜)や、同じくプロ初勝利を挙げたオリックス・山本由伸(都城)は、これからのチームを背負えるだけの投球を見せている。
 また、ヤクルトではドラフト1位の寺島成輝(履正社)や梅野雄吾(九産大九産)、阪神では才木浩人(須磨翔風)、日本ハムでもドラフト1位の堀瑞輝(広島新庄)といった面々が一軍デビュー。他にも逸材が多い年代なだけに、これからの動向にも注目したい。

 そして今年も、10月26日に2017年のドラフト会議が行われる。今や遅しと指名を待つ“来季のルーキー”たち。彼らは一体どのチームで、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。

※データは全て2017年10月17日終了時点

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