◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 2日目(27日)◇西那須野CC(栃木)◇6956…

23歳の山脇健斗。父と兄のサポートを受けて日本ツアーでプレーする

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 2日目(27日)◇西那須野CC(栃木)◇6956yd(パー71)◇晴れ(観衆1181人)

日本ツアーに本格参戦して2年目の今季は、千葉でひとり暮らしを始めた。23歳の山脇健斗は米カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。ゴルフの本場で腕を磨いたジュニア時代を経て現在に至る。ツアー会場では慣れ親しんだ英語よりも「日本語を話す」と決めている。公私に渡る苦労があるからこそ、結果で報われた瞬間は何よりもうれしい。

昨年の下部ツアーで賞金ランキング12位に入り、出場権をつかんだ今季レギュラーツアーの前半戦。開幕戦の「東建ホームメイトカップ」を15位で終えてからは3試合すべてで予選落ちし、スタッツを見直した。

69.75%というパーオン率の高さはトップ選手にも引けを取らない(ここまで70%以上の選手は5人)と発見。「今週は(ティショットで)迷ったら下の番手でフェアウェイをキープして、バーディチャンスにつけるマネジメントに変えました」という作戦が功を奏し、予選ラウンドを通算10アンダーで終えた。「惜しいゴルフをずっとしていて、この2日間でやっと良い流れが来ました」と安どの笑顔。首位に4打差の暫定3位で週末のチケットを手にした。

アイアンショットの精度の高さが武器のひとつ。ジュニア時代から師事するクリス・メイソン氏はアリヤ・ジュタヌガン(タイ)やリディア・コー(ニュージーランド)らも指導経験があるコーチで、山脇は開幕前のオフに「僕とトップ選手との違いは何か」とたずねた。返ってきた答えは「練習の質の差」。同じ距離をあらゆるクラブで打ち分けるスター選手たちに倣い、160ydを8I、9I、PWで打つ練習を重ね、自信をさらに深めた。

この日、キャディを務めたのは父の康一さん。テーラーメイドの元社長で、米国に戻り退社してからは、2年前にカナダでプレーした際もバッグを担いでくれた。ちなみに山脇が同社ではなくスリクソンのクラブを使うのは兄の影響が大きい。幼い頃から一緒に腕を磨いた6つ年上の山脇翔平は現在、住友ゴム工業(ダンロップ)のプロ担当として米女子ツアーを中心に世界を奔走している。

最近、1Wを「ZXi LS」から「ZXi」に替えたのは「(兄に)めちゃくちゃ相談しました」という結果。家族のサポートを一身に受けてタイトル争いに飛び込む。(栃木県那須塩原市/桂川洋一)