第107回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)の開会式が27日、パロマ瑞穂野球場(名古屋市…

 第107回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)の開会式が27日、パロマ瑞穂野球場(名古屋市瑞穂区)であった。3大会ぶりにグラウンドで行われた開会式で、選手たちは夕日に照らされながら行進した。試合は28日から9球場で始まり、日程が順調に進めば、決勝は7月27日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムである。

 日中の暑さを避けるため午後4時から始まった開会式には、シード8校と、希望した名古屋地区の学校の計45校が参加。過去2大会は雨のため室内で行われたが、この日は好天に恵まれた。コロナ禍以降、自粛されていた入場行進も、6年ぶりに行われた。

 前回優勝校の中京大中京から優勝旗が、準優勝校の東邦から準優勝盾が返還された。県高野連の鶴田昭博会長は「グラウンドの9人やベンチの20人だけでなく、全員が心をひとつにしたとき、今までの力以上の結果が出て、目標を突破できる。頑張ってください」と激励した。朝日新聞名古屋本社の舟橋宏太・報道センター長は、「これまで支えてくれた人たち、そして自分のために、気合の入ったプレーを見せてください」とエールを送った。

 東邦の朝倉大空(そら)主将(3年)は「自分たちの持ち味は粘り強さ。甲子園優勝を目指し、最後まで集中力を切らさずプレーしたい」。昨夏は初戦で敗退した三好はシードとして臨む。麻田瑛太主将(3年)は「いよいよ最後の夏が始まるなという気持ち。私学の強豪を倒して甲子園に行きたい」と話した。(松本敏博)

■式途中に「クーリングタイム」

 昨年に夕方の開催となってから、初めてグラウンドで行われた今大会の開会式。和らぐ暑さの中、選手たちも万全な熱中症対策をとった。

 太陽が傾き、スコアボードの大会旗や球場を囲む木々が風になびいた。式の途中には「クーリングタイム」も設けられ、選手らはズボンのポケットから飲み物を取り出して水分補給をした。

 愛工大名電の矢野燦太(さんた)選手(3年)は北海道出身。「稚内よりは暑いけど、3年目なので慣れました。風があってちょっと涼しかった」

 中京大中京の岡部純陽主将(3年)は、熱中症対策として岩塩を持ち歩いているという。「すりつぶさずにそのまま口に入れています。塩が好きなんで」と笑顔で話した。(堀内未希)

■「背中で恩返しを」名古屋市工・犬飼主将

 「これまで支えてくださった家族、スタッフ、仲間、そして高校野球に関わるすべての方々への感謝を胸に、私たちは、全力のプレーと、その背中で恩返しすることを誓います」

 名古屋市工の犬飼唯斗主将(3年)は、引き締まった表情で高らかに選手宣誓をした。

 入学後、けがが続き、野球ができない時期もあった。リハビリをしても少しずつしか良くならず、「憧れだった学校で野球ができなくなるという恐怖でいっぱいだった」。周囲の人の支えがなければ自分はこの場に立てていない、そんな思いを宣誓に込めた。毎晩練習し、「100点満点中100点の出来です」。

 初戦は7月6日。主将である自分が常に前を向いていなければ、チームも前に進めないと考えている。「どんな展開でも積極的に声かけをすることで、チームを引っ張りたい」(鎌形祐花)