世界で活躍できるトップアスリートを発掘・育成する山梨県の事業「甲斐人(かいしん)の一撃」が今年度、パラアスリート部門を…
世界で活躍できるトップアスリートを発掘・育成する山梨県の事業「甲斐人(かいしん)の一撃」が今年度、パラアスリート部門を新設する。複数の競技を体験して自分に合ったスポーツに出会う取り組みを、障害のある人たちにも広げる。
県内の小学5年生を対象に2022年度からスタートした「甲斐人の一撃」は、今年度で4期目。「猛者の集うスポーツ界に『会心』の一撃を与えられる選手を発掘・育成したい」との願いから、「会心」と「甲斐人」を掛けてネーミングされた。毎年、体力測定会で選抜している。
子どもが自分の適性に合ったスポーツに出会える環境を整えることが狙いで始まった。複数の競技プログラムがあり、競技人口の少ないスポーツも体験できる。オリンピックや世界選手権で活躍できるアスリートを育てることも掲げている。
今年度は新たに「パラアスリート部門」を設け、障害の有無に関わらず挑戦できる取り組みにする。ボッチャと車いすバスケットボールが対象で、小学4年生以上の肢体不自由者を募集する。他の部門とは異なり年齢に上限はなく、社会人や競技経験者も応募できる。
8月2日にやまなしパラスポーツセンター(甲府市)で体力測定会があり、10人ほどを選抜する。9月ごろから「スキルアップ教室」が開かれ、対象競技を各4回ずつ体験する。今年度末の終了後も、競技団体と連携した活動を続けられる。県スポーツ振興課は、「障害のある人にも、スポーツを通じて生きがいを持てるような機会を提供したい」と話す。
7月18日まで、県のウェブサイト(https://www.pref.yamanashi.jp/sports-sk/kaishin-no-ichigeki/kaishinnoichigeki.html)からエントリーできる。
今年度の「甲斐人の一撃」ではすでに、第4期となる小学生の部門と、新設の中学生部門の体力測定会が6月8日に開かれた。小・中学生部門では各20人ほどが選ばれ、アーチェリーやホッケー、レスリングなど10競技を7月ごろから体験する。(高見沢恵理)