◇米国女子◇ダウ選手権 初日(26日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287yd(パー70)2アンダーと首位に迫る…
◇米国女子◇ダウ選手権 初日(26日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287yd(パー70)
2アンダーと首位に迫る位置で迎えた後半8番、岩井明愛と千怜の双子ペア「Aki&Chizzy75」が大ピンチに見舞われた。今週の18ホールで最も角度がきつい左ドッグレッグ。偶数ホールのティショット担当だった千怜の左サイドを果敢に攻めたショットが乱れ、明愛の2打目のリカバリーが木に当たって左のOBゾーンまで跳ねてしまった。
「(右サイドに)刻めばよかったなって後悔しています」という千怜に、明愛は「自分のリカバリーショットも悪かった。でも、最後にいいパットを決めてくれた。本当に“一生懸命のダボ”だったので」。反省しつつ、それでも4mほど残ったダブルボギーパットを何とか沈めた妹の一打をたたえた。
明愛が「メチャクチャうまい」と絶賛する千怜のパッティングに助けられたのは、8番だけではない。後半3番(パー5)のバーディも、左カラーからの明愛のイーグルトライが下りのラインを走って2.5mほどオーバーしていた。「下手だなと思いました」と自虐節が出た後の返しをしっかり決めてくれた。
そのパッティング能力を誰よりも知っていて信頼しているからこそ、明愛は「あまり(強めに)打ってもそんなに緊張感はなくて、安心して見られます」と話す。「こっちは緊張して打ってるけどね」と笑った千怜も、出だし10番で自分が右に曲げた後をしっかりカバーしてくれた姉に感謝する。明愛は「あれだけでした」と謙遜したが、独特の緊張感もあったダブルス戦の初日をイーブンパー20位と悪くないポジションで終えられたのは、2人が必死にカバーし合った結果だ。
この日は同じウェアの“双子コーデ”かと思いきや、実はシャツのストライプのデザインが微妙に違うもの。本人たちがそれに気付いたのは後半7番くらいだったという。試合を楽しみながらも、目の前の一打への集中力が光る2人らしい。首位とは4打差。「まだ(上を)狙える位置なので」「そうだね」とうなずき合って、2日目のフォアボール(ペアのそれぞれがプレーしてホールごとに良い方のスコアを採用)に気持ちを向けた。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)