球史に残る存在として語られる大谷。その存在価値が米番組でクローズアップされた。(C)Getty Imagesジャッジより…

球史に残る存在として語られる大谷。その存在価値が米番組でクローズアップされた。(C)Getty Images
ジャッジより「低い」とされた異論
投打で異彩を放ち、日々球界でありとあらゆる娯楽を生み出す大谷翔平。現球界、いや球史でも「唯一無二」と評される二刀流戦士の“真価”はいかほどなのか。
気になるテーマに切り込んだのは、米スポーツ専門局『ESPN』の元記者であるリッチ・アイゼン氏がホストを務める人気ポッドキャスト番組『The Rich Eisen Show』だ。6月25日に公開となったエピソードでは「もしも、ショウヘイ・オオタニが今ここで引退をしたら殿堂入りを果たせるか、否か」とテーマにコメンタリーたちが議論を交わした。
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現在30歳の大谷は、MLB通算打率.282、同安打数969、同252本塁打、同OPS.952と図抜けた打撃成績をマークする一方で、投げても同38勝、同防御率3.01、同WHIP1.08とハイアベレージを記録。さらに両リーグ合わせて3度のMVPに加え、昨季にはドジャースでワールドチャンピオンにもなっている。
まさに名実ともに大スターと言える大谷。だが、殿堂入りを果たせるかどうかとなれば、異論も上がる。「ノー(できない)さ。これは簡単な問いだ」と語ったのは、同番組のプロデューサーで、元新聞記者でもあるクリス・ブロックマン氏だ。「本当に?」と問われてもなお、「そうだ」と続ける同氏は、そのワケを説明している。
「彼には個人の栄誉はある。だが、現時点ではアーロン・ジャッジよりもキャリアは短いし、通算で1000安打にも達していない。投手と打者の数字を合算したWAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して、選手の貢献度を表す指標)も62で、殿堂入りの目安となる75にはまだまだかなり低い。
そして、考えてみてほしい。彼はエンゼルスの中では最高の選手だった。だけど、チームとしてはプレーオフ進出すら果たせていなかった。そして、最終的にワールドシリーズで勝つために“スーパーチーム”(ドジャース)に行ったんだ。それによって減点すべきなんだ。だから、ショウヘイ・オオタニに関する問いは『ノー』だ」
この意見を聞き、ヒートアップしたのは、同番組のメインホストを務めるアイゼン氏だ。「君は極端な意見を持ちやすいな」と強調した上で、「今や、日本生まれのこの男(大谷)なしで、メジャーリーグの歴史を語ることはできないだろ。我々が100年近く見て事なかったものを、彼はここ数年で見せ続けているんだ」と反論。そして、大谷の稀有さが即刻殿堂入りに値するという見解を続けた。
「彼のような選手を見たことがあったか?」
「オオタニはお金を払ってでも見たいと人に思わせる存在だ。彼がグラウンドに立つ時、人々が作業の手を止めるような存在なんだ。イチローかそれ以上に野球の国際的な価値を高めた男でもある。そして何よりも誰も比較できない才能の持ち主でもある。本当に匹敵する選手は誰もいないんだよ」
エモーショナルに大谷の価値を説くアイゼン氏は「彼はジャッジが持っていないチャンピオンリングも持っている。その時点で殿堂入りにふさわしくないというのはありえない」と断言。さらに熱っぽく大谷への“リスペクト”を語った。
「彼のような選手を見たことがあったか? 我々はあんな選手にふたたび出会うことはないかもしれないんだ。もし、仮に明日、彼が『もうここで終わりだ。自分は野球をやりたくない』と言って、殿堂入りのプレートを受け取っていたら、それに文句を言う人は本当にいるんだろうか? きっと異議を唱えるのは君(ブロックマン氏)だけだよ」
これにブロックマン氏が「なぜ多くの実績を残した人が選外となってきているのにオオタニが認められるんだ」と問いかけたが、アイゼン氏は「彼が成し遂げた50-50(シーズン50本塁打・50盗塁)のような記録と、しっかりと結果を出し続ける姿勢は評価に値する」とキッパリ。「いいかい? Hall Of Fame(殿堂)なんだ。Fame(名声)なんだよ。つまり名声は殿堂入りの一部だ」と訴え続けた。
あくまで「今ここで引退したら――」という仮定の話ではあったが、識者がヒートアップした。この事実は大谷の異能ぶりを物語る一例とも言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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