◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 初日(26日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6688yd(パー72)◇晴れ(観衆…
◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 初日(26日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6688yd(パー72)◇晴れ(観衆1440人)
今週の賞金総額は今季女子ツアー最高額の3億円。4番、15番のパー3にはホールインワン賞1000万円のビックボーナスも用意されている。「もしホールインワンしたらカフェを開きたい…って、そんなにオシャレな生き方していないんですけど」。43歳の西山ゆかりは明るく笑ったが、プロ17年目のシーズンも泥くさく上を目指す姿勢は変わっていない。
QTランキング168位の今季は下部ステップアップツアーが主戦場で、レギュラーツアーは3月の今季開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」以来。今週は予選会を首位タイで突破して出場権をつかんだ。「必死なんです」と4バーディ、2ボギー「70」の2アンダー13位で終えた初日にホッと一息。予選落ちだった開幕戦からの再構築が、きちんとスコアに結びついた。
オフでの取り組みに自信を持って迎えた開幕戦を終えて、「あんまり悪いポイントが直っていなくて。大きく変えないと全然ダメ」と焦りを感じた。以降は“再編”の日々がスタート。師事する男子プロの芹澤信雄にスイングを見てもらい、「ドローのイメージが悪すぎる。体が止まりすぎる」と修正ポイントを確認。「バックスイングの位置も違和感がある中で練習したり、トレーニングも新しいところを教えてもらったり」。今まで作り上げた土台から、さらに新しいチャレンジに取り組んできた。
それらの調整で安定感を増したショットを武器に好発進。「ところどころピンチもあったんですけど、パターでしのいで、なんとかつないでいけました」と、ショートゲームもかみ合いを見せる。レギュラーツアーで初日トップ15につけたのは2022年「ダイキンオーキッドレディス」(4位発進)以来だった。
「いまの自分の立ち位置や、レベルも(差を)感じちゃうところはあるんですけど。日々の取り組みや練習に関してはまだまだですが、諦めていないです」。地道な努力を重ねてきた生き方は“オシャレ”ではないかもしれないが、17年「KKT杯バンテリンレディス」以来の3勝目を目指す気持ちはずっと変わらない。「考えすぎても難しくなるので、まずは『狙ったところに球を打てるように』とシンプルなことを続けるだけですね」と朗らかに笑い、久々のレギュラーの空気をかみしめた。(千葉県袖ケ浦市/谷口愛純)