◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 初日(26日)◇西那須野CC(栃木)◇6956y…

22歳の内山遥人。中学生時代はトップジュニアがみな私立高校に進み「さびしかった...」そうな

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 初日(26日)◇西那須野CC(栃木)◇6956yd(パー71)◇雨(観衆764人)

2022年から河本力の独壇場だった日本ツアーのドライビングディスタンス部門に変化が起きている。今季8試合を終えてトップにいるのは内山遥人。プロ4年目、今季レギュラーツアーに本格参戦した22歳が、河本に4.66yd差を付ける平均324.23ydでトップにいる。

飛距離の数値はどんなゴルファーでも気になるもの。内山もまた、日常的にツアーのスタッツを眺めてはいるものの、現状の受け止めは謙虚そのもの。「計測ホールでカート道に当たって前に行ったホールもあるので…。“正式にやったら”、僕は勝てないと思うんです」。いやいや、毎回カート道を狙って飛ばしにかかるなら、誰だってそうしている。現在唯一の320ydオーバーは立派な公式記録だ。

家庭用テレビゲームをきっかけにクラブを握り、ゴルフ部のない地元の公立高校(糸島高)に通いながら腕を磨いた異色のキャリア。「福岡でうまい選手はだいたい沖学園とかに行くんです」とトップジュニアの集団に加われないまま、毎年男子ツアー「Sansan KBCオーガスタ」が行われる芥屋GCの研修生を経てプロになった。

昨季下部ツアーで賞金ランキング15位に入り、レギュラーツアーの限定的な出場権を獲得。テーピングが巻かれた痛々しい左手首も、実は飛距離アップに貢献しているかもしれない。痛めたのは開幕前のオフ。2カ月近くクラブを振れず、体重が故障前から約8kg増えて80㎏超。1Wショットのボール初速も練習場で80m/sに到達するようになった。

5月「関西オープン」で初優勝を飾った金子駆大らと同学年。追いつきたい、とはやる気持ちはありつつも、今いる立場を認識している。9月「フジサンケイクラシック」(山梨・富士桜CC)終了時のリランキングを通じて後半戦の出場権をまずは得たい。現在の賞金ランキングは116位。この日の5アンダー暫定9位発進で満足するわけにはいかない。

平均飛距離しかり、部門別表彰の対象となるには、シーズン全体の35%以上のラウンドが必要。「後半戦につないでいかないと、(ドライビングディスタンスの)ランキングからも名前がなくなってしまう。まずは自分のゴルフをしたいです」と真っすぐに言った。(栃木県那須塩原市/桂川洋一)