6月…

 6月23日(現地時間22日)。フェニックス・サンズとヒューストン・ロケッツの2チーム間でトレードが合意に達したと『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者が報道。サンズがケビン・デュラントを放出し、ロケッツからジェイレン・グリーンとディロン・ブルックス、さらに2025年のドラフト1巡目指名権(全体10位)、ドラフト2巡目指名権5本を獲得するというものだった。

 今シーズンにウェスタン・カンファレンス2位の52勝30敗を残して「NBAプレーオフ2025」へ出場したロケッツは、チーム得点王(グリーン)とウイングディフェンダー(ブルックス)、さらにドラフト指名権を失ったとはいえ、将来のバスケットボール殿堂入り選手(デュラント)を獲得。

 現時点ではFA(フリーエージェント)戦線前ながら、ロケッツの来シーズンの予想先発陣はバックコートにフレッド・バンブリート(チームオプション)とリード・シェパード、フロントコートにアメン・トンプソン、デュラント、アルペレン・シェングン。ベンチにはアーロン・ホリデー、キャム・ウィットモア、タリ・イーソン、ジャバリ・スミスJr.、スティーブン・アダムズ(再契約に合意と報道)、ジョック・ランデールが控えている。

 デュラントの現行契約は残り1年で、来シーズンの年俸は約5471万ドル(約79億8766万円)と超高額。このトレードが正式に成立するのは7月7日以降で、もしデュラントが来シーズン終了後にロケッツ退団となれば“レンタル移籍”になってしまう。

 ただ、『The Athletic』は7月になって延長契約を締結する資格を手にしてもそうしないかもしれないものの、ロケッツ側はデュラントと長期間におけるパートナーシップを結べると信じていると報道。その要因の1つはイーメイ・ユドカHC(ヘッドコーチ)の存在かもしれない。デュラントは2020-21シーズンにブルックリン・ネッツ、さらには2021年夏の東京オリンピックで金メダルを獲得したアメリカ代表チームでもユドカがアシスタントコーチ(AC)で入っており、強い絆を構築してきたと『ESPN』が報じている。

 2019年にアキレス腱断裂に見舞われた過去を持ち、9月末に37歳を迎えるとはいえ、デュラントは今シーズンも平均26.6得点6.0リバウンド4.2アシスト1.2ブロックに加え、フィールドゴール成功率52.7パーセント、3ポイントシュート成功率43.0パーセント(平均2.6本成功)、フリースロー成功率83.9パーセントを残した超エリートスコアラー。

 デュラントを加えたことで、ロケッツは来シーズンに1995年以来、球団史上3度目のリーグ制覇を虎視眈々と狙っているに違いない。

【動画】デュラントが東京五輪で見せたベストプレー集!